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アルチンボルド展

さて、日曜日で幕を閉じてしまったがそんな終盤に国立西洋美術館にて開催されていた「アルチンボルド展」に行ってきた。3ヵ月も開催されていると序盤にはなかなか出向かないものだが、この誰でも一度は何所かで見た事があるであろう寄せ絵の代表作が一堂に会する機会自体なかなか無く貴重だ。

エントランス手前から自分を映した写真がアルチンボルド風に変換されて一緒に2ショット写真が撮れるというSNSの為に用意されたようなコーナーもなかなか面白く、世界各地から集められ集結した代表作である春夏秋冬の四季シリーズはやはり圧巻でこれほど間近で見る事が出来たのには本当に感動した。

とはいえさすがにアルチンボルドの作品だけでこの会場を埋めるのは無理があるだけにその他いろいろな作品が展示されていたが、中には貝をモチーフにした瑪瑙の鉢や水晶製の平皿などの美しすぎる宮廷の調度品や、レオナルド・ダ・ヴィンチの画などの嬉しい誤算もありなかなか考えた構成だなと感心。

ところで現代でも形を変え脈々とそのテイストを受け継いでいるアーティストも居る。例えばポーランドの女性アーティストのアンナ、長らくハイブランド等のファッションモデルであった彼女はリアルな野菜や果物を膨大な時間をかけ接着剤無しで台紙に取り付けそれを再現した作品を展開しているが、絵画とはまた違う実に完成度が高い作品に仕上げておりいつの日か彼女の展も何所かで観てみたいものだ。


密輸天国?

本日の日経紙総合面には「密輸失われた100億円」と題して、依然として金の密輸が横行し2015年度に摘発された294件の金密輸の脱税額は総額6億円に達しており、捜査関係者の金密輸の成功率95%を前提にすれば実際には100億円超が国庫から奪われている旨が書かれていた。

同紙の冒頭に書かれていた福岡空港で摘発された事件のようにこの摘発294件のうち実に98%にあたる287件が空路によるものだが、財務省の貿易統計で昨年の金の正規輸入量2トンに対し輸出量が約80倍超の161トンという数字から取りこぼしの大きさがうかがえ日本が密輸の主力市場たる所以を物語っている。

日本の場合は消費税が付加される特異な税制という側面もあるが、最近ではLCCの国際線と国内線の共用運行等の機体の有効活用に目を付け、国内でのイグジットを画策するようなケースがあるなど本当に悪知恵は尽きる事がない。来る消費税10%時代を控え当局とのいたちごっこは未だ続くか。


国難突破解散?

さて、安倍首相は昨日夕に首相官邸で記者会見し、28日召集の臨時国会冒頭に衆院を解散すると表明した。「国難突破解散」という建て前は兎も角も2019年10月に予定する消費増税の使い道を広げ、幼児教育の無償化など新たな看板政策人づくり革命に充てる意向を示し衆院選で国民の信を問うらしい。

約一週間前の当欄では「解散総選挙テーマ」と題し末尾にて目先では18年度予算の概算要求関連等にも矛先が向く展開が暫く続く事になるかと書いたが、果たして昨日は子育て関連が一斉に物色された。蒸し返しとはいえ幼児活動研究会は再度ストップ高を演じ本日も上場来高値を更新、解散風が吹いた先週はいまひとつ反応が鈍かった東海染工も昨日は同じくストップ高で10年ぶりの高値まで急騰を演じた。

この人づくり革命に2兆円規模を投入、設備投資実行企業には減税措置云々と選挙に向けたある種のリップサービスという感もあるが、本日は9月中間配当権利付き最終売買日で明日は権利落ち日、騰落レシオの高値警戒感がくすぶる中で配当狙いの買い需要無き後は再度材料株やテーマ株にホットマネーが向かう事も予想されまだ循環の流れは続くか。


慣用句誤用いろいろ

さて、先週末の日経紙には「慣用句誤用が定着」と題して、文化庁の昨年度の国語に関する世論調査で本来とは違う意味で慣用句が使われたり、表記も間違っている使われ方をしているケースが多数に上ることが明らかにされた旨が載っていた。

冒頭では「存亡の危機」や「足元をすくわれる」など間違いが例として挙げられていたが、これ以外でも日経に出ていなかったものの我々がウッカリ使ってしまっているであろう間違ったモノには、「雪辱を晴らす」、「的を得た〜」、「采配を振るう」、「押しも押されぬ」、「きめ細やか」、「二の舞を踏む」等々挙げたらキリがない。

上記のような表記に限らず本来とは違う意味で使いやすいモノでは、物事の本質をとらえた鋭い見方の意味である「うがった見方をする」など否定的に使われケースが多く、主張を人々に知らせ動意を求める意味である「檄を飛ばす」など、激励という誤用がもはや定着してしまった感があるモノもある。

こんな事を書いている私も、これまでの当欄をさかのぼってザッと読んでみれば誤用が見つかるのは間違いないであろうが、誤用をわざわざ指摘するのも躊躇われ逆に指摘されるのもなかなか恥ずかしいだけに日頃よりウッカリ誤用などという事の無いよう気を付けたいものだ。


目的の相違

さて今週の新聞折り込み広告には銀座三越も入っていたが、其処には京都のジェレミー・ジェマイマの綿菓子が写真入りで出ていた。キュート&カラフル!と題したその綿菓子はそれを手に持つ店員の顔の数倍はあろうかという大きさで、まさにSNS映えしそうなフォトジェニックな綿菓子である。

SNS映えしそうな綿菓子といえば先週末の日経紙トレンドサーチにも「今どきソフト盛りまくり」と題し、綿菓子の上にソフトクリームを乗せた原宿のアイス屋が紹介されていたが、流行発信地である同地には他にも霰でソフトクリームを飾ったモノもあれば、コーンの部分を焼トウモロコシにした何所まで駄洒落なのかわからないモノまで増殖している。

奇を衒った類は最先端に違い無いのだろうが、例えば同じSNS映えするジェラートでもアモリーノの花弁デザインにしてくれるソレと比べると何かなあという感も。目的の相違が背景にあるのか否か写真を撮ったら用済みで、一寸口を付けた商品がゴミ箱に大量廃棄されている様が前に話題になったが、先に挙げたナイトプールも然りで本質の部分が違うと不完全な模倣に見える事がある。


解散総選挙テーマ

本日の日経平均は小幅ながら3日続伸となったが、昨日は10月に総選挙実施の観測が浮上しその解散風の追い風から2年1ヵ月ぶりの高値まで大幅続伸し、東証一部の時価総額もこれまでの過去最高であった2015年8月10日を抜いて過去最高を更新と景色が一変である。

衆院解散の観測が背景にあるだけに昨日の値上がり率ランキングも関連銘柄が席巻しており、封筒を手掛ける二部のイムラ封筒は本日も2日連続のストップ高と破竹の勢い。同様に選挙機材のムサシもザラバで前週末比18%高と約11年ぶりの高値まで急騰する場面があり、同じく18%高となったものに幼児活動研究会もあった。

こんな保育関連株物色の背景には、政府が消費税収の使途を幼児教育無償化等に広げるとの期待があるワケだが、一方では鳴り物入りで登場したプレ金等には早くも見直し論が浮上している。そうなるとキッズウィークもどうなる事やらという感もあるが、それは兎も角も目先では18年度予算の概算要求関連等にも矛先が向く展開が暫く続く事になるか。


変る鎧橋界隈

さて、先週は近所の日本橋浜町を安田不動産が再開発に乗り出した旨に触れたが、同じく近所絡みでは先週末の日経紙に「株式の街・兜町 今や昔」と題して、日本証券業協会が早ければ2018年中にも移転する可能性が出てきた事で、日本橋兜町が株式の街としての存在感が一段と薄れてゆく可能性が書かれていた。

この背景には東京証券会館の老朽化があり先にJASDAQ-OSEプラザが閉鎖している経緯があるが、東証の大家である平和不動産の再開発構想では此処は建て替え後には国内外の金融関係者向けの宿泊施設を設ける予定という。この再開発構想ではその前に東京オリンピック後にこの証券会館並びに複合ビルを完成させる予定で今後企業の誘致活動にも熱が入ろうか。

しかし、日本橋でも長らくこの界隈は鎧橋を境として方や商品の街、そして東証側の兜町は証券の街という光景が不動であったが、近年は取引員の移転が相次ぎ東穀取も取り壊され今やその場所はコンビニやマンションに変った。そして兜町もまた同様に老舗中小証券の廃業・移転が相次ぎ上記の日本証券業協会も転出と街の顔役が次々と消えゆく様は感慨深く時代の変わり目を感じる。


泳げないプール

さて昨日、本日と久し振りに夏の暑さが戻った感があったが、年々営業日を延ばし今年一段と話題になったホテルのプールなどもメジャーなところでニューオータニや東京プリンスが来る連休をもって営業が終了となるなどそろそろ終焉の時期が近づいてきている。

ホテルのプールといえば流行のナイトプールだが、普通に数年前からやっていたものの今年はTV等でネタにされる回数が異常に多く、また近年の海岸における諸々の規制強化を嫌気した向きの流れもあって長雨で閑古鳥が鳴き集客に喘ぐ昼間のプールを尻目に連日インスタ映えを狙った女性の集団で満員となるなど盛況を極めた。

こうしたSNSを絡めた発信力は近年企業には無視できない商機となってきており、そういったことから次々にナイトプールを導入するホテルが増え年々趣向も凝らしつつあるものの、それでもまだインスタ用に静かに写真を撮っている程度がせいぜい。今後はイビサ島のオーシャンビーチで見られるようなパーティー並みの規模まで発展するのかどうか、この辺の伸びしろもまた気になるところ。


第1回TOCOMリアルトレードコンテスト結果発表!1位は利益率296.37%!

東京商品取引所は、商品先物市場における取引の活性化、商品先物市場への参入促進等を目的として2017/6/19-8/31の期間で開催した「第1回 TOCOMリアルトレードコンテスト」の最終結果が9/14に発表されました!




▼第1回TOCOMリアルトレードコンテスト最終ランキング
(2017/9/14発表)


第一回TOCOMリアルトレードコンテスト最終ランキング

第一回TOCOMリアルトレードコンテスト最終ランキング


1位のいそでんさんはなんと利益率296.37%という結果に。

TOOCMリアルトレードコンテストの表彰式&入賞者トークセッションは、9/23に開催の「コモディティフェスティバル2017 in 東京」の会場にて行います。お楽しみに!

▼コモディティ投資をじっくり学べる一日「コモディティフェスティバル2017」


浜町界隈の変遷

本日の日経紙、東京・首都圏経済面には「日本橋浜町を再開発」と題して、安田不動産がホテルやマンションを整備し2019年に開業するなど日本橋浜町の再開発に乗り出し、にぎわいを創出することで新たな住民や観光客らを呼び込む考えとの旨が載っていた。

日本橋浜町といえば、つい先週末にはこの安田不動産が開発したビル「トルナーレ日本橋浜町」の隣に(ハマハウス)なる書店兼カフェ・会議室・オフィスなどの一風変わった複合施設がオープンしたばかりだが、近所では現在ドラッグストアになっている水天宮交差点角にあった大型書店が閉店して以来の書店開業である。

ここに限らずここ数年の浜町界隈はこうした一寸洒落たタイプの店が数多くオープンしているのが目立ってきているが、それらは飲食店で特に顕著である。既にミシュランのビブグルマンに選ばれた店を含め連日満席の人気店が幾つも浜町に集結してきているのは近年話題になっていたが、これらも再開発の為の店舗誘致で安田不動産が動いているのは一目瞭然。

そうした事もあって近年では若年層の人口増も言われているが、外国人観光客の姿も最近は格段に目に付く。確かに海外への玄関口であるTCATも隣接している事で、来る2020年に向けても此処は多彩な可能性を秘めているロケーションともいえるか。


株主提案の真意

本日の日経紙投資情報面には来月の定時株主総会において内田洋行が、実質的に5%強を保有している投資ファンドが提出している取引先等の保有株式を売却し、2017年7月期の1株当たり連結純利益と同額を配当に充てる事などを求めた株主提案すべてに反対すると発表した旨の記事があった。

同社は定時株主総会に先駆けて2017年7月期の年間配当の積み増しや、3.97%を上限にした自社株買い実施を発表しているものの上記のファンド側との乖離は大きい。とはいえ株価の方はここ一連の株主還元策を好感し、本日も順調に先の年初来高値を更新し同時に上場来高値をも塗り替えてきている。

大株主である投資ファンドの提案といえば記憶に新しいのが今年夏の黒田電気の総会で投資ファンドのレノが提案した人事案が承認された一件だが、ちなみにこのレノが大株主に出てきたイノテックも直近で内田洋行と共に上場来高値を更新してきているROEの伸びしろと併せ会社政策と大株主提案の間で対象銘柄の株価は今後も思惑含みな動きが継続されるか。