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品薄という宣伝効果

今年はいまだ残暑厳しいが、今週7日の日経紙上広告には、サントリーのノンアルコール飲料「オールフリー」の販売再開の旨がお詫びと共に出ていた。勿論不祥事などではなく予想以上に売れ過ぎて品切れになってしまったパターンに因るもの。

さてこの手の品薄モノといえば代表格は、やはりかれこれ一年以上にも亘ってその状態が継続している「桃屋の辛そうで辛くない少し辛いラー油」だろうか?このラー油、あまりヒットぶりにこれ系の商品が続々登場、最近では6月にモスバーガーが新商品を売り出したが果たして連日の売り切れ続出のうちに終了、また直近ではファミマが売り出した「ラー油おむすび」がこれまた売れ過ぎから供給が追い付かず先週末から販売中止となっている。

しかし昨今のヒット商品の傾向として、ラー油とか鍋つゆとか従前からある調味料系が多い。この裏には新奇性や内食回帰も後押ししたとは言われているが、品薄というある意味飢餓感を煽る宣伝の効果はやはり大きい。加えて体験バリューとの天秤で興味本位で落とせる単価の安さから火事場泥棒的な商売の付け入る隙を与え、これがまたスパイラル的に宣伝に一役買っているのも事実か。

しかしこんなラー油騒動もあってますます未体験な向きは興味がそそられ、新型インフル騒動時のマスクよろしくネットでは相場の三倍もの法外なプレミアム相場(それも個数制限まで付いている!)が付いているが、桃屋の近所だからなのかその辺はわからないものの私の自宅近所の八百屋さんでは、ごく普通に桃屋のオリジナル物が(勿論、個数制限や法外な値段などあるはずもなし)他の調味料と一緒に陳列棚に並べて売っていた。
まあ、現実はこんなものでしょうか。


9/13より新取引システム「エースCXオンライン」開始

エース交易は、9月13日付でをオンライン商品先物取引システムを全面刷新、取引機能・サービスを中心に大幅に拡充した「エースCXオンライン」(サービス名称変更)開始。

▼9月13日(月)より新システム「エースCXオンライン」をスタート


板画面からの発注 : 価格変動にスピーディーに対応!
板画面(気配値)や相場表からの発注が可能となり、価格変動にスピーディーに対応します。

クイック注文 : 発注操作がカンタン!
面倒な注文入力を最小限におさえる条件設定が可能。発注までの操作がスピーディーに行えます。

指値変更機能 : 指値注文の変更がスムーズ!
指値注文の変更が1つの画面でスムーズに行えます。

約定通知メール : お忙しい方にも便利!
ご登録いただいているPC・携帯メールアドレスに約定内容を即座にメール配信!お忙しい方にも大変便利です。

レイアウト保存機能 : 画面のレイアウトを自由自在に!
ご覧になりたい画面の配置を保存してお客様のお好みのトレード画面を作成・保存することができます。

クイック入金機能 : 今秋導入予定、資金移動が迅速に!
取引画面からの簡単な操作でお客様の銀行口座から即時に資金が移動できます。

注文の有効期限 : 従来システムより注文の有効期限が延長!
現行の当該週末までから、新システムでは翌週の週末(翌週末の日中立会)までに。およそ1週間から2週間へと延長となります。

※PC版でのサービスとなります。携帯版では一部対応しておりませんので、ご了承ください。

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日経平均株価60周年

今週のアタマには日経平均株価構成銘柄の定期見直しにより三菱レイヨンとクラリオンが外れ、新たに日本電気硝子と東京建物が新規採用となる入れ替えがあったが、この日経平均株価といえば昨日は算出開始から丁度60周年であった。

そんなことから日経紙始めとして各所で取引高ランキングの変遷やら大きな出来事などを載せていたが、こうしてみると当時がその時に流行ったほかのものと一緒に思い出され、ある意味ノルタルジックな気分にもなるもの。

60年代の証券不況などはさすがにわからないが、ブラックマンデー以降のバブル期含めた時期などは本当にいろいろな出来事があった。証券会社もまだ仕切り、それに大量推奨販売等なんでもアリだったが、それもまだ受け皿となって回せる銘柄がゴロゴロしていたという素地もあったからだ。

先物を創設してからほどなく日経平均株価は史上最高値を更新したが、平均株価採用銘柄やそれらの出来高変遷と同様に投資家の層や嗜好も時代と共に変わってきている。それはそれでまた面白いのだが、一方では上記のバブル時代の規制が甘かったボラタイルな市場が時折懐かしく思えるのも否めないところか。


流出先は何処に?

本日の日経紙経済面には、SBI証券の顧客がFX取引をする度に現金を還元するサービスを始める旨が載っていた。先月導入のレバレッジ規制による売買減少の歯止めになればと手数料無料化どころか、今後は期間限定ながら顧客に手数料を支払うという。

このレバレッジ規制、予想以上に各社影響が大きかった模様だが、証券各社はネット系を始めとし再度手数料を引下げるなどして零れるマネーの取り込みに余念が無い。夏場に大手の大和がマル信手数料を小口で150円にしたのには正直驚いたが、逆にそうした覚悟がこうした現象を以ってして感じられたものだ。

FXにしろマル信にしろこうした措置を講じて網を張ったところで果たしての流入先は何処にヒットするかはいまだ不透明、昨今の市況というかマーケットを見ていると個別というよりデリバティブ系が益々活況を呈してくるのではと個人的に感じる部分があるが、そうした段階で個々ではまた新たな競争も出て来るのだろうか。

そんな中で当然こうした動きに採算性を見出せず撤退する向きもあるが、FXの市場拡大に活路を見出し続々と参入してきた大手勢のうち日興コーディアルなどは7年間続けてきたFX事業からの撤退を先月発表している。大手勢は身の引き方も鮮やかだが、つい最近は商品業界からも既報の通り三菱商事Fがサプライズな撤退表明をしたばかり、胴元のスタンスが垣間見られる昨今だ。


体重こそ違うが・・

さて、本日の日経平均は米景気減速に対する悲観が若干後退した事もあり4日続伸となった。個別では先週全般急反発の中でも冴えなかった主力のトヨタなど自動車株も続伸歩調となっていたが、このトヨタといえば先週には大引で初めてホンダに株価を抜かれたことが一寸話題になっていた。

この逆転現象、今年の2月にもあったがそれはザラバの話。今迄書いてきたように様々なシーンでこうした現象が起こるが、今回はホンダの新興国での二輪車販売好調とトヨタの販売苦戦という素地があった中、その貸借倍率の違いという構造もこれらの主因になっていたと思われる。

また、設定している想定レートは違うが、1円の円高でトヨタが300億円の営業利益減に対してホンダのそれは170億円となっているあたり為替相場の影響は周知の通り。株式相場に左右される証券ポスト、コモディティーのそれは商社ポストなど相場株は多いが、同様に輸送用機器ポストの名とは云っても結局この手も相場モノのカテゴリーなのは間違いない。

ところで逆転といえば、その地盤沈下から取引所など中国に次々と逆転されてきたが、先にはGDPも日中の逆転が報じられている。話題になった上記の両社株価逆転も一日天下で従前に戻ったが、はてこちらの方は従前に戻る日ははたして来るのであろうか?


融合する伝統工芸

さて長月に入っているが、先月は三越で恒例のワールドウォッチフェアが開催されていた。各ブランドが威信をかけて最新鋭モデルを発表する場は「バーゼルワールド」や「ジュネーブサロン」等があるが、特別なバイヤーや顧客が参加者層というこれらと違って此処は気軽に目の保養?が出来る点がいい。

今年楽しみにしていたのが、以前当欄で柴田是真の蒔絵の技術に触れた時にコメントした「ショパール」の漆と蒔絵シリーズの新作。今年は創業150周年ということを記念して、昨年の「五行説」シリーズに加えて「空・土・水」を象徴する3タイプが追加となっている。この中では唯一「土」がトロピックな雰囲気を醸し出しており、「和」のテイスト満載なほかの物とは違った個性を放っていたのがとても印象的であった。

そういえば今年の「ジュネーブサロン」では、「ヴァンクリーフ&アーペル」が新作モデルとして日本の漆作家が手掛けた蒔絵をダイアルに用いる「ミッドナイトエクストラオーディナリージャパニーズラッカー」を計5モデル出しているが、どうみてもこれらのモデルにインスパイアされている感がする。

一方日本からは、水晶時計開発に成功したとの当時の新聞記事をそのまま文字盤に再現した「SEIKO」のモデルが展示されてあったが、何れにしても様々な形でこうした一流ブランドに融合している日本技術の誇りのようなものも感じられこうした点は今後も顕著になってくるだろうか。


X_TRADERなど複数のISV取引プラットフォームを導入へ

ドットコモディティは、プロ投資家ならびに機関投資家向けへの取引環境支援策として、複数のISV取引プラットフォームを導入、特殊注文を使ったアルゴリズムトレードやプロップファーム、クロップハウスの設立など、フロントからミドルバックのソリューションまで一元的なシステム構築支援へ。

尚、当サービス開始に伴い、現在プロ向けツールとしてご提供している「フォーミュラDNA」の申込みを中止へ。

▼プロ投資家ならびに機関投資家向けISV取引プラットフォームの構築について
▼プロ向けソリューション


▼各ISVプラットフォームの導入スケジュール

・Trading Technologies社のX_TRADERは、国内デリバティブ取引用として2010年9月21日(火)にリリース予定
・AIFRONT社のNeoTrasは、国内デリバティブ取引用として2010年9月21日(火)にリリース予定
・CQG社のCQG Traderは、海外デリバティブ取引用では導入済み、国内デリバティブ取引用は同年11月にリリース予定

将来的には、上記以外に既にご利用いただいているISV取引プラットフォームをそのままご利用いただき、内外のマーケットにアクセスできるAPI(ミドルウェア)の開発を行い、開示を行ってまいりますのでご期待下さい。

▼今後のISVを使ったサービス展開

・Multi Platform:マルチプラットフォームの提供
ISVプラットフォームを導入することにより、注文執行スピードの強化と板画面からの発注やTOCOMの特殊注文となるStandard Combination Order(SCO注文)の執行ができるようになります。また、一部の取引ツールではアルゴリズムトレードに対応した自動発注機能などもご利用いただけるようになります。

・Multi Market:マルチマーケットへの取引機会の提供
新たに海外商品市場への注文受託を開始したことにより、24時間化を控えた国内商品市場との裁定取引(アービトラージ)や、流動性の高い海外市場へオンラインで取引できるようになります。東京工業品取引所では、2010年9月21日(火)より、夜間セッションが翌日AM4:00まで取引時間が延長され、海外市場の取引時間帯をほぼ東京市場でもカバーできることとなります。

・Low Pricingの提示
プロ投資家や機関投資家向けに、売買手数料やシステム利用料のVolume Discount方式を導入し、安価なコストでMulti Platform(マルチプラットフォーム)の利用や、Multi Market(マルチマーケット)へ注文取次ができるようになります。

※ISV・・・ISV(Independent Software Vender)とは、独立したソフトウェアの提供者の総称で、ISV取引プラットフォームとは、国内・海外を問わず世界中の取引所にダイレクトに発注することのできるトレーディング専用ツールのことです。

※Crop house(クロップハウス)・・・クロップハウスとは、プロップファームのような完全管理の下のプロ企業集団とは異なり、自由裁量を柱としたプロ投資家(集団)を表します。投資家の皆様の成長やプロ投資家の集まりをイメージしクロップハウスと名づけました。当社では、プロップファームはもちろん、専業投資家の皆様をはじめとしたクロップハウスの設立、運用等に関する支援を行っています。

※Trading Technologies(トレーディングテクノロジー)社・・・米国シカゴに本社を置く世界最大のISV業者。世界の四大先物取引所における電子取引の50%以上がX_TRADER®から発注されているといわれています。

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空港も市場も

さて当欄で6月に一度触れている通り、シンガポールでは昨日から、金やエネルギー関連品目などを扱うSMX(シンガポールマーカンタイル取引所)が取引開始となっている。

同所は、インド最大の商品取引所を運営するファイナンシャル・テクノロジーズの傘下だが、アジアの主要な金融・商業センターとしてのシンガポール特有の地位を最大限活用しようとする中で、SMX解説は正しい方向への段階の一つとCEOは述べている。

ところで、シンガポールといえば一方でこのSMX始動の前日の30日には、日本政府観光局が羽田空港の10月末の本格国際化を東南アジア諸国の旅行業界に売り込む座談会と商談会をこのシンガポーツにて開催した模様。また、今週月曜付け日経紙夕刊「あすへの話題」にはソウル仁川空港がハブ空港となっている現状で羽田ハブ化を打ち出した今後に注目したいとしているが、この羽田も成田ももう何年も前からハブ空港としての地位確立は悲願とはなっているもののいまだ叶わず。

今のこうした他のアジア諸国の勢いを見るに付け国内商品市場縮小の様子も鑑みると、昨年日経紙にて前に地銀総裁の福井氏が「日本に国際ハブ空港が育たない構図と似ている」とした一文を思い出さざるを得ない。


乗せ易い素材

本日の日経平均は急反落となっていたが、新興市場ではまたも虚偽の財務諸表を前提に新規上場や公募増資が行われていたということで上場廃止が決定したシニアコミュニケーションも連日の暴落を演じている。

怪しい増資といえば未上場ではあるが、先週にはバイオ燃料会社を謳う日本中油なる会社が架空増資の疑いとかで東京地検特捜部から家宅捜索を受けているとの報もあった。同社は中国最大の石油国営企業「中国石油グループ」の日本法人を謳っているが、近年中国を語ったファイナンス系の話がまた増殖しつつある。

実際に株式市場でも数年前から中国ビジネスへの進出をネタにしてインチキ相場を作った銘柄は山ほどあり、その後の枯れ?果てた姿も実に谷深しそのものであるが、現在も背後に中国資本介入やら裏上場の噂やらでどう見ても不自然な化けかたをした銘柄は依然多い。

他にもファンド系など国が国だけに当事者連中にしか真贋は解らず、煙に巻いているうちに練金が行われている疑いが濃厚だが、当局の挙げる基準ってどうなのだろう?まだまだ堂々と資本市場から資金を巻き上げる向きが数多横行しているが、これはおかしかったと騒ぐのはいつも可也時が過ぎてからのことである。


10/29付で三菱商事Fのネット取引事業を承継へ

ドットコモディティは、三菱商事フューチャーズとの間で、MCFのネット商品取引事業を事業譲渡の方法によりドットコモディティに承継することについて、事業譲渡契約を締結。

事業譲渡契約書の締結  2010年8月26日(木)
お客様の口座移管    2010年10月29日(金)日中立会終了後

▼ネット商品取引事業の承継に関するお知らせ=ドットコモディティ


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Big Mac指数事情

さて、先週末の日経紙「日経平均で読む株式市場」には欧米機関投資家が日本株に対する投資成果を本国通貨換算で評価している旨が出ていたが、これでフト思い浮かんだのがビッグマック指数の類。

このマクドナルドといえば先週まで店頭にはビッグマックを200円で販売する旨が謳ってあったが、こんな独自の値下げもあって各所ではこれらを基に1ドル約53円が購買力平価である旨が彼方此方散見される。しかし余談ながら六本木にアービーズがあった頃に比べてみると随分とビッグマックも安くなったものとしみじみ。

この1ドル約53円という相場が一人歩きしているが、いろいろフェアバリューで測ればユーロ圏での相場などから計算すればまだユーロ相場の評価はオーバーバリューというコトに。アジア圏では実質緩やかな切り上げとなった元など、その販売価格から同様に測れば可也のアンダーバリューという結果が出て来る。目下政府がどういった円高抑制策を取るか注目されているが、いろいろ参考にすべき点は多い。

しかし、マクドナルドが相次ぐ牛丼の値下げ戦争が繰り広げられているのは対岸の火事ではないとの危機感から独自の事情で起した措置から斯様な計算が横行するなら、やはりそれぞれの国で流通する同じ財・サービスを複数選択しバスケット物価指数で比較するオーソドックスなモノへ生真面目な向きは回帰してゆくのであろうか。