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今年のウナギ商戦

さて、街のスーパーや百貨店等のエントランスにはそろそろ今年の土用の丑に向けた蒲焼などのパンフが並び始め今年のウナギ商戦もスタートといった感じだが、本日の日経紙商品面には「丑の日 ウナギやや高め」と題し国産ウナギの稚魚が不漁で多くの店舗では蒲焼やうな重が前値よりやや高めとの旨が出ていた。

この辺に関しては先週の日経紙にもシラスウナギの今年の国内漁獲量は前年を6割下回り6年ぶりに過去最低になった旨が載っていたが、国内産が斯様な状況の一方で国産でカバーし切れないものは海外産を使って何とか価格も据え置きの努力をしているような旨をTVで見掛けたように、輸入分は増えて来ている模様だったが全体では数量の水準は上がっているのだろうか?

冒頭のような状況から近年ではウナギそっくりに作ったパンガシウスの蒲焼や穴子や秋刀魚の転用が登場し、今年は鮭腹身や蒲鉾を使った蒲焼が一部で登場している。ふるさと納税返礼品のウナギも総務省の御達で一頃から比べると何所も随分とボリューム感に乏しいモノに成り下がってしまったが、高値の花でなくなる時期はいずれおとずれるのか否か関心を持ってマーケットを見てゆきたい。


煽りにAI

本日の日経紙には「不正取引摘発へSNS監視強化」と題し、金融庁がAI(人工知能)で遣り取りを解析し投資家を煽るような投稿で株価を吊り上げ自ら高値で売り抜けるような不正な取引を摘発する為にSNSの監視を強化する旨が出ていた。

SNSの進化で現代では射幸心を煽る手段も多岐にわたって来たが、ネット系で大捕り物のハシリとして記憶に残っているのはやはりバブル期に名を馳せた伝説の仕手筋を語り開設したサイトで新日本理化やルック等の株価を銘柄によっては5倍化まで急騰させ約60億円の売却益を抜いた事件?か。

しかしこんなSNS監視強化とかまさに現代ならではという気もするが、投資家を煽って誰かが売り抜けるのは今に始まった事ではなく一昔前では某雑誌の占いコーナーで選定されたというフレコミで二部品薄株を中心とした小型株が発売日からストップ高連発となったのも記憶に新しく、新聞の尋ね人で暴騰した銘柄もあった。媒体は変遷するものの悪知恵と人の欲は時を経ても不変か。


持ち合い株売却加速

さて当欄では先月22日に「買収防衛策廃止加速」と題し、その末尾では持ち合い慣習とも併せダブルコード導入で今後もまだ実施企業の減少傾向は続きそうだと書いていたが、この持ち合いといえば先週末の日経紙には上場企業が取引先との関係維持などを目的とした政策保有株式の圧縮に動いている旨が出ていた。

近年は所謂「物言う株主」がすっかり市民権を得る一方、斯様にコーポレートガバナンス・コード改定を経て政策保有株圧縮を求める圧力もあって「物言わぬ株主」が対照的に減少しつつあり、これが企業統治の向上や市場の効率化につながりそうだとの期待が大きくなってきている。

こうした動きが活発化してくると持ち合い株売却資金の振り分け先もまた課題となろうが、有価証券報告書の開示が今月末から始まることでこのディスクロで持ち合い株を新たに売却した旨の報告が為される企業が増加してくるのかどうか、先ずはこの辺に注目というところだろう。


退避先?のIPO

本日の日経平均は前週末に急反落していた週末の米株式や、1日に中国政府が米製品に対する追加関税を従来の最大10%から最大25%にする報復措置を発動した事等を嫌気して4日続落となったが、そんな中で先週末に令和に改元となって初のIPOとなったソフトウェアのテスト・検証サービスを手掛けるバルテス株が本日も大幅続伸となっていたのが目立っていた。

このバルテス株、上場したのは先週木曜だったが初日は買い気配で値が付かず、翌日にようやく公開価格660円に対して2.76倍となる1,820円で初値を付けるに至ったが、これで初値が公開価格を上回るIPOは15社連続となり株式マーケットが全体に軟調展開を強いられるなか個人のホットマネーがIPOに向っている旨が窺える。

当欄でIPO絡みといえば今年の3月に取り上げその時の末尾には成長期待の高い予備軍が控え新年度以降も引き続き注目と書いたが、果たしてIPOインデックスは4月末比で1%上昇と上記の通り日経平均とは対照的だが、現況は退避先と見られている斯様な構図も上場申請関連書類等のハードルも上がり成長期待が背景にあるだけに一過性のものか否か今後に控えるIPOも目が離せない。


サブスク

さて今週の日経紙夕刊・ニュースぷらすには「コーヒー代無理なく節約」と題し、月額飲み放題を賢く利用するなど節約するヒント等が出ていたが、こうした飲食モノに限らずアパレル、ファニチャーから動画音楽配信まで近年は本当にこの所謂サブスクリプションが巷を席巻している。

昨日の日経MJ紙でもやきとり屋展開のゼロスターが来月から定額制の手羽先食べ放題を導入する旨が載っていたが、会員数が増えようが基本コストにあまり変化のないデジタルコンテンツとは違って飲食の場合は会員数増加に比例してそのコストも膨らむだけに誤算から撤退組もチラホラ出てきている。

若年層のクルマ離れも言われて久しいが、使用頻度が毎日でなければ維持費を払い所有する必要性を感じない時代になっており私の近所のガソリンスタンドなどここ1年で洗車サービスまで無くなりほとんどレンタカー屋になった。この辺はアパレルもまた然りで車ほどでないにしろメンテ費用の観点からこれまた定額制が人気だ。

ITの発達で斯様な自動車シェアやアパレルのコーディネート提案など飛躍的に枝葉が広がる一方で上記の通り飲食サービスは明暗が分かれつつあり、今後のサブスクリプションは企業側も消費者も双方ここから取捨選択が進んでこようか。


文具業界もまた

本日の日経紙企業面には「コクヨ間接出資ぺんてるが反発」と題し、筆記用具大手のぺんてるが同社の合意を得ずにコクヨが東証一部のマーキュリアインベストメントを通じ間接出資している件で、経営の独立性が脅かされるとして同社への反発を強めている旨が載っていた。

この両者、今年2月のTBSジョブチューン「文具メーカーが大集結!他社のスゴいところぶっちゃけSP」では、ぺんてるの文字を書いたりイラストを描いたりする事の出来る筆ペン「アートブラッシュ」をコクヨの社員が絶賛するシーンもあり、微笑ましく映ったりしたものだがやはり社員と経営陣とでは事情は異なるようだ。

この件、一部にはぺんてるが本当は株式を持ってもらいたかったのは、上記の番組でコクヨと共にぺんてるの「アートブラッシュ」を絶賛していた同業大手のプラスであるという話もあるが、何れにしろ結末次第で構図が大きく動きそうな経営権を巡る身近な業界のゴタゴタだけに今後の行方も目が離せない。


同時並行

昨日の日経紙エコノフォーカスでは「現金需要なお強く」と題し、日米欧の先進国でクレジットカードなどを使うキャッシュレス決済比率の高い国も含む各国・地域で預金金利の低さといった金融環境などを背景として、ここ5年間に現金流通高が2〜4割増えるなど急増している旨が出ていた。

冒頭には駅の券売機からスマホで現金を引き出せるサービスが載っていたが、先の新紙幣と併せキャッシュレス決済手段が広がるなかでのこうした現金需要増の違和感について過日のTV放映でもコメンテーターが同様な事を言っていたのを思い出した。

当欄では昨年末にキャッシュレスの伸びしろについて書いた事があったが、当時も書いたようにクレカが普及している土壌というのも然る事乍ら、記憶に新しいサイバー攻撃による仮想通貨の大量流出事件や盗難パスワードの悪用事件等々キャッシュレスへの踏み出しに躊躇する材料目白押しな背景等もあり先ずはこれらの不安払拭も課題だろうか。


ゼロサム

さて、先週木曜の日経紙夕刊には「ふるさと納税返戻品「地場縛り」に動揺」と題して、6月からのふるさと納税の新制度で返戻品が地場産品で限定される事を受け友好都市の特産品の取り扱いを止めたり、市外で生産している為にゆかりの品でも継続出来なくなったりと各地の自治体が対応に追われている旨が出ていた。

6月からの新制度に絡んでは今年の3月に当欄でも通知法律化を経てどういった処遇になるのか注目されるところと書いたが、はたしてというか総務省は今月中旬には捨て身?の掻き集めに出て何かと話題を振り撒いた4市町の参加を認めない旨の発表をし、寄付しても制度上の税優遇は受けられないという事になる。

これに伴って応分の駆け込み需要も予想通りの発生となったが、日経紙調査によれば全国810市区の18年度ふるさと納税の寄付受け入れ合計額は17年度比で29%増の2704億円となり、これをベースとして流出する住民税の金額は前年度比で2割以上増えることが明らかになっている。

総務省が苦言を呈し始めてから約4年でこのゼロサム?ゲームにも一応の釘が刺されるかっこうとなったが、上記の通り都市部自治体の財政への打撃は小さくない。性善説ベースとはいえ自治体と営利企業が絡む構図上競争が生まれないワケが無く、適正規模がこの新制度で図れるのか否か今後も注目である。


ガレ・ドーム展2019

さて、過日「芸術と自然とのふれあい ガレ・ドーム展」と題した立派なカタログがプライスリストと共に日本橋三越から送られてきたので、所用で近所に行った際に折角なのでこれを観てきた。

カタログに謳ってあったようにガレ・ドームそれぞれの初期から晩年までの作品が並べられていたが、毎回趣の異なる作品が前回と被ることなく小物からそれ以外のものまでそこそこの数が鎮座しており、美術館のようにガラスケースに入れられていない事で360度眺められる点が毎回気に入っている。

名鑑に載っているような定番のシリーズものなどここ数年ではあまり並ばなくなった時期もあったものの、今年は私の好きな「風雨樹林文」や「冬景色」シリーズが何点か出されておりじっくりと観ることが出来たのが収穫であったが、価格推移など作品ごとに以前の覚えから比較するに景気の片鱗も伺える点がなかなか面白い。


買収防衛策廃止加速

本日の日経紙投資情報面には「買収防衛策 廃止相次ぐ」と題して、買収防衛策は経営者の保身につながるとの批判が強く株主総会での反対票の増加も廃止を後押ししてこの防衛策を廃止する上場企業が相次いでいる旨が出ていた。

買収防衛策に関して当欄では約1年前くらいに日経平均が大幅安となるなか買収防衛策を廃止した企業群は逆行高を演じていた旨を書いた事があり、この当時の実施企業は前年より21社減少し12年ぶりに400社を割り込む見通しと書いていたが、昨日段階では342社とはたしてというかこれを割り込んでいる。

そんな背景には同紙にも書いてあったように14年に金融庁が策定したスチュワードシップ・コードによって機関投資家に投資先の企業経営をチェックするよう求める動きがあり、冒頭の通り株主総会での反対票の増加割合が高まる旨も既に当欄では書いてあったが、持ち合い慣習とも併せダブルコード導入で今後もまだ実施企業の減少傾向は続きそうだ。


低相関性

本日の日経紙マーケット面には「短期筋の物色手詰まり」と題して、株式相場が米中貿易摩擦を巡ってトランプ米大統領の一言で大きく振られる展開となるなど、方向感を見出し辛い株式相場が続きそうだとの観測から短期筋の投資家がビットコインなど仮想通貨に物色の矛先を向けている旨が出ていた。

このビットコインといえば当欄でも先月に突如として急騰し昨年11月以来の高値を示現した際に取り上げたが、出所不明で三日天下と思われていた相場も懐疑のなかでなかなか持ちがよくその背景には個人はもとより機関投資家などからの新規マネー流入が期待もいわれている模様だ。

その評価のポイントとしては約半数の投資家が、その他の資産との相関性が最も低い点を挙げている旨が米運用大手フィディリティ・インベストメンツ実施の調査で明らかになっているが、身構える投資家と並行しオルタナティブ資産としての投資先という関心が高まる裏にはカネ余りとしての側面も見え隠れする。