大入り袋

本日の話題は何といっても過去10年間で最大の暴落を演じた上海発の世界同時株安、NYダウも米同時テロ直後に次ぐ下げ幅を記録、東証も早々にサーキットブレーカーを発動しザラバでは700円以上も急落、値下がり銘柄数は全体の97%を占め時価総額は18兆円の減少となった。

当然ながら商品相場もそのあおりを受けてストップ安続出であったが、両者共に投資物は近年何かと中国に傾斜していたので想定外とはいえ自然なコレクションというところだろうか。

今後PERの妥当性やら新興国市場に対する見方も慎重になって来ようが、結局市場環境が劇的に変化した訳でも無く、東証一つ取ってもしっかり手の入っている物は寄付から日計りでも充分一回転が効いた状況である。

余談だが全般では日経に出ていた「立花の大入り袋」は今回も見事指標になったか?


本日前場に金融庁は自民党の関係部会に公認会計士法の改正案を提示していたが、粉飾決算に関与した監査法人に事実上の制裁金である課徴金を課す等、規制強化色が一段と強くなった。

まあ今が話題の日興コーディアルや、年明け破綻したIXIも粉飾の疑いと本日報道されていたが会計不信も極まったというところか。

本日の大手紙だったか新興市場の不振に触れており市況も新興3市場共に下落となっていたが、こうした監査を強化すれば「叩けばホコリ」ではないが何が出て来るかわからない恐さと不信感をマーケットは如実に表しているという事か。

これも極端になって個別でオーバーナイト控えの動きが顕著化すると、またデイトレ時代第二幕の懸念も出て来よう。


バイナリーオプション

本日の株式市場で目立ったのは寄付からストップ高に買われた監理ポストの日興コーディアル、この手の状況になった企業にはよくある話だが米資産運用会社が突如として大量保有報告を出したり、米シティーグループが資本支援をする旨の報が材料として取り沙汰されている。

上場維持云々で来月は嫌でも注目が高まる事になろうが、やはり今回の一連の会計処理や飛ばしのレベルとその後の改善策等の経緯を見ていると、その事由はともあれ今迄市場から消えていった一部上場企業と遜色?の無いようにも思えてくる。

明日は財務局に有価証券報告書の訂正報告を出す運びだが粉飾を馬鹿正直に申告したカネボウは今や市場から撤退、金融大手だけに政治の色が見え隠れするがこのオプションの行方は如何に。


解禁相場?

さて日銀の政策金利引き上げ発表から一夜明けた株式市場では、約6年9ヶ月ぶりに18,000円台回復となり、TOPIXに至っては91年11月以来約15年3ヶ月ぶりに1800台を回復となっていた。

何かこう昨年は過剰流動性がこうした主力マーケットへ流れようとしている折に、タイミングよくライブドアショックやら金融庁絡みの規制やらが目立った感があるが、利上げ後のお約束通りの円安をテコにここまでの動きになって来た市場を見ると政策転換と取れなくも無い。

株価抑制から緩やかなバブル?へという感もあるが、本日は商品も軒並み高、結局その素地は充分なので政策が決まれば方向性が出るのも実に明瞭である。


キャリーバブル

周知の通り本日の金融政策決定会合で利上げが決定したが、ゼロ金利解除以来7ヶ月ぶりに利上げを決める事で金利正常化に一歩近づく事となった。

米国や直近でも英国に見られるように事前の措置で、世界的に金融当局がインフレ警戒を怠らない状況の中で日本だけが従来の政策を続けた場合、例の円キャリー取引を助長させる問題もあっただけにその懸念も少し緩んだ事になる。

結局日銀の超低金利政策が国際金融市場に過剰流動性を齎し、日本発で世界へバブル供給というリスクを考えれば政治圧力が絡んでいる云々と言っている場合ではないだろう。

これで大きな政治日程が終了する秋口まで利上げ無しのムードが高まるだろうが、何れにせよ国際的な立場を考慮する真価が引続き問われる事になろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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