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迷走

周知の通り金融庁は昨日三菱東京UFJ銀行に対して、投資信託販売について不適切な行為が多数あったとして業務改善命令を出していた。

銀行扱いの投資信託については昨年末に、銀行が販売した分の資産残高は証券会社のそれにほぼ匹敵する規模まで来ている事から当局が本腰を入れ始めた感じとコメントした事があったが、全般で見れば氷山の一角だろうか。

今回は他メガバンク比で突出している点が問題視されており、リテールで強かった旧UFJとコンプラの解釈が緩いとの説も出ている旧三菱何れに掛かるか微妙なところだが、これに限らず他の不祥事も大型合併後の調整の難しさが浮き彫りになっている感もあり未だ未だ今後の課題だろう。


算定努力

本日、首相は問題になっている所謂「消えた年金記録」について今月中に総務省に第三者委員会をを設置する事を公表したとの報道があった。

この年金問題、日曜日の年金相談ではシステム障害が発生するお粗末さで本日開設の専用電話には問い合わせが殺到し、これまた電話が繋がりにくい状態が続く等不安や不信は収まる気配が無い。

まあ実際記録の確認を求める旨の書類を送ったところで個々にその明確な算出が出来る国民の方が少ない筈で、筋道が経っているのであれば厳密な証拠には拘らないと言うものの完全な復元は不可能に近いのは明白。

「官」の意気に感じた行動力が求められるところだろう。


代償

今週は5日が「世界環境デー」であったが、環境保護関連といえば昨今世界的にも注目を集めているのがご存知バイオ燃料だろうか。

当然その原料ともなっているトウモロコシやサトウキビ関連は当該製品の高騰から、転作の影響で他商品の減産にも繋がりこちらも価格への転嫁が継続されており緩やかな分まだあまり実感が湧かないが、事実飲料ほか各食品関連が既にジワジワと値上りし今後もこれらの波及の程度は計り知れない。

6日付けのフィナンシャルタイムズではOPEC事務局長もバイオ燃料ブームに警告を発していたが、エコの代償と纏めるのは簡単でもいろいろと考えさせられる問題だ。


再現

週初には中国政府による追加抑制策への警戒感から8%を越える下げ幅を記録した上海株式であったが、翌日には続急落から急反発と値幅が360Pを越える等乱高下となっている。

特性として個人の比率も高いのでさながら仕手系にも似た動きとなるだろうが、先にも書いたように「いつか」が来るまではこうしたボラタイルな動きは継続されようか。

ところで今中国ではハイテクを駆使したカンニング業者が流行っているらしいが、株式関係でもバブル当時こちらで流行った商売はけっこう儲かるだろうなと何気に考えてしまう。


養殖と商品先物

先日金の偽造延べ板に触れたばかりで、これら一連の容疑者が見つかったとの事が大手紙に出ていたが、琵琶湖の方では本物の金の延べ板等を靴箱に隠していた向きが逮捕されたとの報があった。

で、容疑は相続の脱税なのだがその額14億円以上という事で過去4番目らしいが、約32億円の対象額の形成が本業の養殖業に加えて商品先物取引であったという点が注目される。

先月も当欄で「宣伝媒体」としてFX取引の脱税に触れた事があったが、やはり「形態はともあれ一段と表面化する時代へ既に入っている。」と書いておいた通りこの手が出て来た点は注目だろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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