2ページ目

TOPIX mini

今週の気になった出来事といえば東京証券取引所が月曜日に上場した「ミニTOPIX先物」・「TOPIXコア30先物」等か。

昨今は何でもミニ化が流行っている風潮だが、先にミニ化といえば大阪証券取引所が始めた「ミニ日経平均先物」の活況がトリガーとなっており、当時に当欄ではCMEでミニがラージを抜いた経緯をコメントしたが果たして大証でも既にそういった状況で後追いしているのが現状。

TOPIXでさえもその性格上から上記の通りコア30を作っている折、マゼマゼ算出の日経平均は言わずもがなで時にNT倍率もボラタイルな展開になって来ると其れなりに引き合いもありかなとも思ったりするが、しかし早々のTOPIXミニ化で扱い証券の対応も含めてさて今後どう成長してゆくか。

ところで東京証券取引所といえば月末にも「金ETF」を上場させる予定であるが、こちらはまた後ほど。


街の変遷

一寸会合があって銀座に行ったのだが、三越新館増設の為にウラ通りの「みかわや本店」が取り壊される運びになっていたのに今更ながら気が付いた。

同じ銀座でいえば過日数寄屋橋を通り掛かった時に、閑散とした光景がこの地では妙な違和感を憶えたと思ったら此処にあった老舗旭屋書店も閉店していたのを急に思い出した。

いざ無くなってみると青山ブックセンターが破綻した時にも似た寂しさも感じたが、しかしこの当時から考えてみればもうネットやコンビニに主力が流れそういった兆候もあったような気もする。

いずれにしても昨年からの欧州系ブランドビルが次々と乱立する中、昔ながらの古き面影が一つ一つ姿を消してゆくなど銀座は変遷著しく経済を肌で感じ易い街である。


寡占化の足音

先にオーストラリア証取が来年にも鉄鋼石先物を始める旨を採り上げたが、昨日の時事には豪英系資源大手のリオ・ティントが、週明け西オーストラリア州ピルバラ地区での鉄鋼石運搬用鉄道システムに3億7,100万ドルを投じると発表した記事を見掛けた。

リオ・ティントといえば先に業界最大手BHPビリトンから買収提案を持ち掛けられこれを拒否した経緯があるが、他にも中国の宝鋼集団が買収検討との噂も出た事もあり中国政府が投資したブラックストーンも一枚絡んでいるというオマケ付きでいろいろ思惑も出るところだが、これ以外にも同社を欲しいところは実際多数存在する。

一方で日本企業もコマツがサプライヤーとして調印する等馴染みがあるが新日鉄など唯でさえ価格に戦々恐々する中、これ以上の拡大化は可也影響があると鉄鋼連盟あたりが危惧しているが現行の独禁法ではこうした意見は至極当然、流れが巨大化してゆく中で対応が急がれる。

そういえば買収成立後は米先物取引で95%のシェアを占める事になるCMEグループとNYMEXだが米司法省は合併を無条件で承認した模様だ。


不協和音

主要8カ国(G8)財務相会合が週末に閉幕したがやはり時節柄原油高が旬なだけにこれが焦点となり、世界的なインフレ懸念に対して世界の安定成長の重大な試練との危機感を表明していた。

近年コモディティも金融商品の色彩を強めてきているだけにこれらの認識は流石にあったようだが、急騰の背景は情報不足でデータの充実を促すとは何ともという感じで具体的に為替問題にも言及せず終いで即効性は殆ど期待出来ないものであった。

先にジョージ・ソロス氏が原油高の背景には投機が依然としてバブルを助長させているとしながらも、価格は実需に基づく水準にあると証言しているように具体策の決定打が無い中を、ポールソン米財務長官は投機筋が関与している証拠は殆ど無いとの発言にも見られるように国益が絡んだ問題はコンセンサスの一致が極めて難しい。

金融政策にしてもECBの利上げ示唆を絡めて以前株式市場の暴落のトリガーとなった政策の相違を彷彿させるとする向きもあり、各国がどれだけ協調策を取れるかここも試金石となりそうだ。


日進月歩と旧態依然

今週石油情報センターが発表した9日現在のレギュラーガソリン1リットルあたりの店頭価格は前週比0.5円高の172.4円、先週は1987年の統計開始以来初めて170円を突破していたがこれで最高値を3週間連続で更新している。

昨日の日経にも記録的なガソリン高でトヨタ・日産が北米で低燃費車増産との記事が一面にあったが、この辺ではトヨタが更に次世代蓄積電池の着手とか、はとバスがハイブリッド車導入とかの報道も本日あり、一方で株式市場では次世代電池関連のテーマに乗りストップ高連発から一ヶ月そこそこで株価が約3倍に化けている銘柄もある。

さて日本では暫定税率狂騒曲で政策対応含めてゴタゴタした上に果たして“暫定”が続くわけだが、こうして今は株式等が先取りしているハイブリッド車含めた次世代モノがいずれ普及の波に乗ってきたら、今度は電気コストになにやら仕掛けて来るのだろうか?とついつい勘繰るのは自然なところだろう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2008

6

1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30