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時価

本日は石油連盟の定例記者会見にて、5月に交代したばかりの会長がガソリン等の卸値について、出光も10月頃からマーケット連動型にしていきたいとの方針を示している。

この卸値のコスト積上げ型から市場連動型への変更案については先週末だったか日経紙夕刊の一面に先に新日石が変更する旨の記事が大きく出ていたが、TOCOMでもEFP絡みの商いが出て来る等その商いの幅も徐々に活発化してきている模様。

これらの件については既に出光がTOCOMへの市場会員資格取得申請をしていた段階で、国内需要減退から対応が外へと動いている折、国内はマーケットに則しリスクヘッジという事になるかという旨を書いた事があったが、前にタイトルで挙げたリストラの一環は粛々と進み今後こうした事で末端ユーザーも相場が身近になるか。

何れにしてもこうした大手が先導し他もそれに倣えという動きになるのは明白だろう。


銀行が握る魔のスイッチ

本日の日経平均は後場から指数先物への断続的な買いから急反発となったが、そんな地合いの中でもズラリと値下がり上位を占めて目立っていたのはなんといっても不動産ポスト。

それもその筈東証一部からスルガコーポが衝撃の破綻をした後も100年以上の歴史を持つ真柄建が破綻、そして先週末にはゼファーが今年に入って上場企業10社目のパンクとなる等、名門?一部から次々といとも簡単?に消えてゆく様は不気味だが逆に今の時勢をよく表している。

真柄建にしても銀行主導で中期計画を纏めたばかりであったし、ゼファーも大和地所と共同で那須ガーデンアウトレットモールをオープンさせた翌日の破綻であったが、結局はファイナンスが付かなければ老舗だろうが上場企業だろうが簡単にパンクしてしまうという解り易い事例である。

既に融資保証等のビジネスも一部伸びていると聞くが、この業界も大手以外は一旦投売りさせて商機とみたファンドがそれをM&Aしてゆく過程で新たな業界再構築が図られるのだろうか。


選択肢の幅

今週はバーナンキFRB議長の弱気証言もあったくらいで株式も商品も崩落したマーケットであったが、もともと米政府系住宅金融会社の経営不安というとんでもない話が表面化していた折、売り方に取ってはまさに追い風であったか。

そんなわけで米金融株は96年来の安値に急落、金融セクターの時価総額は昨年記録した過去最高水準から半分以上が吹き飛んでいるあり様で、果たしてと言おうか早速米SECは上記含む金融株の空売り規制緊急措置を導入すると発表している。

対象銘柄には日本のみずほFGや大和證券Gも含まれている模様だが、みずほといえば思い浮ぶのは前身?であった興銀の90年代の下げの大相場か、ジョージ・ソロス率いるクォンタム・ファンドがイングランド銀行をも脅かす時世で魑魅魍魎のヘッジファンドのターゲットに次々と日本の銀行が餌食になっていったのを思い出す。

直近ではベアー・スターンズの件もあり其れなりに同手法に対しては昔と違って監視の目は格段に厳しくなって来たが、今の時代こうした規制下ではデリバティブ系のショートものETFもまた存在しこれらに資金がまたシフトという構図になるのだろう。


ロビー活動化

本日は暴落している油関係であるが、予てから予告されていたように全国漁業協同組合連合会他団体主導で漁船の燃料が5年前の約3倍近くまで高騰しているとして、政府に高騰分の直接補填を求め傘下の漁船に対しての一斉休漁が行われた。

築地では鮮魚の入荷量は通常比で3割前後減ったとの報があったが、スーパーなどでは冷凍の魚を準備し生簀には養殖の鮮魚を蓄えるというようなヘッジ?が行われていた模様とか。

これに限らず何処の業界も原油高騰の煽りで窮状を呈しているが、同組合とかどうも補正予算の基金絡みの話を聞くとこうした?先例?が発端となって他の窮状を呈しているところが続かないか非常に気になるところ。

元々政府の対応の遅さというのは今に始まった事ではないわけで、それら踏まえて実現性に乏しい早急な対応求め駄々を捏ねるのではなく、そろそろ上記のスーパーよろしく少しは自らもヘッジを認識し少しずつアクションを起こす事が必要な時代になって来たのかもしれない。


ハブ戦略

さて、週初から一寸所用があって香港及びその界隈まで出掛けていたが、チェクラップコック空港になってから同地へは暫く行ってなかっただけに本当に久し振りという感じであった。

その入り口エアポートだが空港ランキングとしては世界で旅客数は総合五位、貨物取扱量では総合一位となっている香港だが、アジアといえば航空会社・空港共に満足度というか利便性が高いシンガポールがあるが、上記のランキングで見ると香港よりも下というのが意外でこの辺はやはりイメージが先行しているのだろうか。

いずれにしてもアジアで比較すると日本はまだまだ一考の余地有り、以前にマッコリーに脅威を感じる空港ビルや株式上場を視野に入れる成田空港を書いた事があるが、その処理能力の限界性を考慮すると競争という観点からもこれら他の政策がハッキリ先行している物は多いに参考にすべきだろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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