右へ倣えと権限拡大

先月末に政府は公的資金を活用して一般企業に資本注入する制度の創設を正式に発表しているが、本日の日経紙一面にはあのエルピーダメモリがこれを活用する検討に入ったと報じられている。

直近でも札幌の老舗である今井丸井がとうとう破綻の憂き目に遭ったが、500億円以上規模の破綻が相次ぐ中、企業申請から資本注入が打倒と判断すれば対象企業が発行する議決権の無い優先株を引き受けるといった格好で支援するとの事だが、通常思い浮かぶ金融機関というか銀行へのそうした措置が一般企業へも枠が拡大されたという事か。

確かに今の米国他を見るとGMだ、シティだ、RBSだと巨額のカネを注ぎ込みもう大金に対しても半ば麻痺状態化しておりこうした気運になり、カラ売り規制や今回もそうなのだろうが何でも他国の真似というのも如何なものだろうか。

だいたい他とは規模こそ違うだろうにしてもそれでも少し纏まれば数兆円単位の話になるだろうし、目下2兆円のバラマキとされているものでも大騒ぎの日本が旨くオペレーションできるのであろうか?

仮にそうなったとしても曲りなりにもというか国が企業に介入という事になると、なにかまた天下りめいたもの含めて穿った見方を敢えてすれば混乱に乗じた官僚の権限拡大狙いとも取れなくもないし、幾つかは利益相反の疑義が掛けられるケースも間違いなく出て来るのが想定されると思う次第。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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