萎縮から再編
本日の日経紙財務面にはREITの産業ファンド投資法人が三菱商事を引受先に80億円の劣後債を発行する旨が出ていたが、REITによる劣後債発行は初のケースだろうか。
さて、REITといえば不動産証券化協会が先週末に纏めた個人投資家の意識調査結果によると、REITを保有しているとの回答は僅かに6.6%、今後REITに投資する予定が無い向きが60%に達するなど人気の無さが顕著だが、つい数年前にREITを当欄でとり上げた時は累計資産額が一年間で60%増と破竹の勢いで膨張していたのを思えばその凋落ぶりがなんとも酷い。
昨今のREITは組み込まれている不動産資産価値を合せた実質純資産額を時価総額が下回る状況、リーマン破綻で所謂ブルーチップ株が軒並みPBR割れと割安感?が煽られていたのに状況は同じであるが、株式よろしく今のセンチメントはPBRの異常な低下は割安感より破綻懸念を喚起してしまうのが現状である。
こんな状況に危機感を募らせた政府は投資家の信頼回復の為に運用を行う投資法人同士の合併・再編を促す方針を固めた模様だが、これまた企業同様玉石混合なだけにそのオペの成り行きが注目される。