ダブルスタンダード

CFD規制と共に週末に彼方此方で報道されていたのが、証券取引等監視委員会が仏系のBNPパリバ証券を行政処分するように金融庁に勧告したという件。同証券、ご存知破綻したあのアーバンコーポ株において確信犯的なディスクロで多くの投資家をトリックにかけたのは記憶に新しいところだが、同じ頃怪しい動きをしていたソフトバンクのインチキにも関与していたというのが明るみになってしまった。

同株に関してはオプション絡みなのか値が付いたら都合が悪いという事で、引け際に1,000万株以上の煽りを入れて比例配分不可の気配値終了操作をした模様。しかしこんな操作、ついこの間東京地検特捜部に逮捕された早大マネーゲーム愛好会の連中と同じではないかとも思ったが、それもそのはず当の彼らもそういえば「〜やってはいけない事だが、証券会社の人間とかいろんな人がやっている〜」と語っている。まあ、よく視ている点は感心すべきか。

ところで日経社説にも外資系も法令順守の徹底をとあったが、思うに利害関係があるにしても本当にこうした向きに対する態度の甘さこそ問題視すべきであろう。アーバンのディスクロでは投資家を欺いて何億円も吸い取ったわりに金融庁が納付命令課した課徴金なんぞは、それこそ個人がポケットマネーでポンと払える程度の金額であるからナメられるのも無理はない。

こうした外資の一部もリーマンよろしくこんな危ない橋を渡らざるを得ない背景には焦りその他いろいろ思いつく点あるが、上記勘案するに見せしめ的な利益の何倍もの罰金や無期業務停止などもにおわせて然るべきか。何かこう相手によってその対応が異なるアンフェアな部分が目に余るし、これではまだまだ国際標準に追いつくには時間がかかるというものだ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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