Arrowhead始動
さて大発会のコメントでも書いたが、今週は東京証券取引所が2000年以来10年ぶりに株式取引システムを刷新しその「アローヘッド」の稼動が開始された。
このアローヘッド、主立ったところでは旧システムから瞬きより速いといわれる400〜600倍の処理速度になった他、併せて値幅制限の拡大や呼値の縮小などの変更が行われたがシステム変更後はお約束で当初様子見ムードという雰囲気か。それでも一昨日の不動産のゼクスなんぞを見てみると大発会が2,029円の終値であったが、寄付いてからわずか30秒そこそこで300円安の1,729円へ急落、その後は271円高の2,300円まで急速に切り返してあと再度急落、結局500円安の1,529円とストップ安で取引を終えるなどシステム変更ならではの動きを見せ付けている。
そうそう、そういえば商品先物でもTOCOMなんぞはシステム変更後にはプラチナやら石油製品やらで寄付き直後からこんな動きが見られたものだが、斯様な仕様になるとディーリングの中身も変わってくるだろうなと。ゲーマーでも教え込めばある程度は稼げた向きが苦戦するようになり、昨年当欄でも取り上げた早稲田OBマネーゲーム愛好会なんぞの見せ玉多用な活躍も難しくなる可能性あり。まあ、中には正統派への回帰でいい浄化作用だと捉える向きもあろうか。
斯様にシステムの大幅刷新を期に一気に海外の投資マネーを呼び込もうという目論みだが、現段階ではあらゆる事柄が未知数なのはいうまでもない。誘致の成功がありや否や、その裏では上記のような従前ディーリングの苦戦が予測されこれらが収益主体の向きは再考の必要性あり、個人ベースでもTOCOM同様に安易な成り行き注文などの執行リスクにも注意といったところだろうか。
しかし、思えば昔は営業マンが板状況を逐一報告するのが上顧客へのサービスだった時代から、誰でもネットで板一覧が閲覧出来るようになった時は感動を覚えたものが、はやこんなところまで来たとは時の流れを感じるが、これでも日進月歩だけにまた古くなる日が何時の時代か来るのだろうな。
PS・ところでこの(arrowhead)、長い間(矢尻)との認識であったが、今日は七草粥云々と雑談している途中で(慈姑)を指す事もあると初めて知った。その矢尻型の細い葉からの由来らしいが世の中まだまだ知らないこと多数。