アパレル明暗
本日の株式市場はユーロへの警戒感が強く終日冴えない動きが継続されていたが、そんな中でも朝方から大量の買い物を集めてストップ高の比例配分とひとり異彩を放っていたのがレナウンであった。また、思惑からここ物色されていた同族のルックもこれで再度買い物を集める展開に。
ご存知、この休みの間に同社が中国の繊維大手である「山東如意集団」に対して第三者割当増資を実施し、山東如意集団が株式の約4割を取得、同社の傘下に入る見込みとなったのを好感した動きであるが、この通りにコトが運べば中国企業が東証一部上場企業を傘下に収める初のケースとなるのではないか。
この業界も構造的にキツイ。基幹ブランドを擁する同社などはその性格上長年百貨店と共存してきたが、この高い利益率の構図が崩れ最近のアパレルはファミリーセールやら特別招待やらではものすごい値札が付けられている様を見る度に在庫の恐さを改めて認識する。しかし此処もアクアスキュータムを手放し、ダーバンくらいしか記憶に残るブランドが無いが、これで復活劇なるや否や。
日本企業に限らず今やボルボや、ハマーも中国傘下。実しやかに云われる人民元切り上げなど現実のものとなれば、一段と海外株式など手当てし易くなり中国企業のこうした動きがより一層顕著になるのは想像に難くないか。