品薄という宣伝効果
今年はいまだ残暑厳しいが、今週7日の日経紙上広告には、サントリーのノンアルコール飲料「オールフリー」の販売再開の旨がお詫びと共に出ていた。勿論不祥事などではなく予想以上に売れ過ぎて品切れになってしまったパターンに因るもの。
さてこの手の品薄モノといえば代表格は、やはりかれこれ一年以上にも亘ってその状態が継続している「桃屋の辛そうで辛くない少し辛いラー油」だろうか?このラー油、あまりヒットぶりにこれ系の商品が続々登場、最近では6月にモスバーガーが新商品を売り出したが果たして連日の売り切れ続出のうちに終了、また直近ではファミマが売り出した「ラー油おむすび」がこれまた売れ過ぎから供給が追い付かず先週末から販売中止となっている。
しかし昨今のヒット商品の傾向として、ラー油とか鍋つゆとか従前からある調味料系が多い。この裏には新奇性や内食回帰も後押ししたとは言われているが、品薄というある意味飢餓感を煽る宣伝の効果はやはり大きい。加えて体験バリューとの天秤で興味本位で落とせる単価の安さから火事場泥棒的な商売の付け入る隙を与え、これがまたスパイラル的に宣伝に一役買っているのも事実か。
しかしこんなラー油騒動もあってますます未体験な向きは興味がそそられ、新型インフル騒動時のマスクよろしくネットでは相場の三倍もの法外なプレミアム相場(それも個数制限まで付いている!)が付いているが、桃屋の近所だからなのかその辺はわからないものの私の自宅近所の八百屋さんでは、ごく普通に桃屋のオリジナル物が(勿論、個数制限や法外な値段などあるはずもなし)他の調味料と一緒に陳列棚に並べて売っていた。
まあ、現実はこんなものでしょうか。