熱烈(冷淡)歓迎
さて、今月連休明け21日の日経紙には、野村の訪日消費関連株投信(愛称=熱烈歓迎)の派手な全面広告が出ていたが、本日はその設定日であった。
直近では尖閣諸島沖の領海での衝突事件を巡って一千人規模の日本青年上海万博訪問団の受け入れ延期を一方的に通告してきたり、レア・アースを出さんと圧力をかけたりSMAPその他のイベントまで中止含みとなるわで、中国政府は日本への強硬姿勢を様々な部分において一段と鮮明にしているが、お花畑な日本は上記投信のタイトル通りいろいろなシーンで中国を「熱烈歓迎」の構えである。
特に百貨店では売り上げに占める割合もあってこの姿勢が著しい。先に触れた今年の三越本店ワールドウォッチフェアでは中国人客の購買力にも期待をかけていたというが、それらは通訳まで会場に配した姿勢にも見てとれ、事実会場には慣れた手つきで逸品を手に取るそれらしき姿も見られ店側の絞込み姿勢が見られた。また先週触れた三越銀座には外人用の観光案内所を設け、銀聯カードには様々な割引特典が設けられている。
それ以外にも此処日本橋界隈では横山町・馬喰町の問屋街事業者が連携し、この間まで開催されていた上海国際アパレル交易会に初めてブースを出展、買い付けに訪れる中国人バイヤーの受け入れも強化してゆく方針を出しているなど各所でターゲットになっている。
まあ、斯様に熱烈歓迎の構えを以って消費関連等に期待しても上記の衝突事件の絡みでは早くも中国企業が予定していた一万人規模の訪日旅行をドタキャンするなど、さすがその態度は国が違うだけにやはり旧態依然、そんな対日感情で基準価格も左右される商品になるのだろうか? しかしなんとも別な意味で旬な時期の設定となったものだ。