詰まるところはその体質

さて、どの程度危ないものが飛散しているかわからないものの、天気も良かったので本日は久々に歩いていつもの所へ向かったのだが、徒歩だと日頃通り過ぎて気付かなかったものが目に入ってくる。そんなものの一つにあの東電の社員寮があったのだが、一寸見ない間に其処には「○○町寮」とだけ印字され、社名が入っていない真新しい表札へと付け替えられていたのが一際違和感を覚えた。

そんなことを感じながら暫し眺めていたら、関係者?なのか通りがかりの女性が、原発事故以降に社員への苦情や脅迫があまりにも頻発していることで、会社側が安全のために都内の社員寮の表札から社名を消すように指示したようですと話をしてくれた。しかし役員ならともかく一般社員までそんな事情があったとはなんとも悲しい限りだ。

そんなワケでここ数日東電モノが続くが、薄っぺらな演技で首相に怒鳴られて以降体調不良とかで雲隠れしてしまった東電社長が一ヶ月ぶりにノコノコ出てきて会見を開いていたが、やはりというか上から目線で答えになっていない答えに終始し核心には触れず終い。そもそも世界を震撼させた危機の最中、その渦中の企業のトップが体調不良を理由に不在などというのは前代未聞、こんな部分で企業の体質が現れるというものだ。

そうそう、体質といえば天下り斡旋禁止の気運の中でも、ここは今年の年明け早々に経産省OBを迎え入れている。過去数名が当初の顧問職を経て役員になっており、既に青写真が出来上がっているということか。しかしもともと今回怒鳴られて雲隠れしてしまった社長の起用はこうした官僚的な東電の体質を一新するとの策があったと一部指摘もあるが、朱に交われば赤くなる。ココの歴代トップは原発関連の不祥事で辞任に追い込まれた経緯があるが、またも同じことを繰り返す結果になるのは想像に難くないか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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