自社株買いに冷や水

さて、先に東電が資産リストラの一環として保有株式を見直し、それらを売却する方向で調整に入ったとして日経紙の一面にも載っていたKDDIが本日も続落、他も保有銘柄リストなどが出回りそれらに挙がっている銘柄は昨日から軒並み弱含みで推移している。

もともとは数年前だったか同社が東電の光ファイバー通信回線事業を買収する際に自社株を東電に割当てたものだが、昨年後半相場では自社株買いへの期待が膨らみ需給面での支えとなって上昇していたところ。直近でも震災ショックからの出直り局面であったがやはりここへきて冷や水となったか。

しかし最近はなにかこう自社株買いモノが冷や水を浴びるパターンが多い。このKDDI以外では七十七銀行も公的資金注入の申請検討の報で売られてしまったが、ここも直近では自社株買いを発表しており、また本日は大東建託が引け後に下方修正を発表しているがここも先に自社株買いを発表している。

これらも自社株買い余力の目減りになってしまうケースとそうでないケースで出直りに差も出てくるであろうが、昨今増えつつある自社株買いも初動を逃がすとチャブついてしまうパターンが増えてきているのでこの辺は注意しておきたい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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