素地持つ銀行

さて、このところ地銀でも突如として急落する物が散見される。先週20日には七十七銀行が中期計画説明会で優先株検討の思惑が出たことで後場から急落、その前の週にはあおぞら銀行が、寄り前にトストネットで約3,800万株の大量売買が成立したことから大株主の売り決め観測が台頭し急落していた。

国内ではそんな一件があったが、銀行株株主の一抜けたという穏やかでない話は他のアジアでは7/18付け日経紙一面でも少しだけ触れていたのを見たが、シンガポールのSWFテマセクHDが中国四台銀行のうち、中国銀行、中国建設銀行の株式をLGFVに対する懸念から処分したとの発表も一寸した話題になっていた。

ところで銀行といえば新BIS規制の適用まであと1年半、国内大手銀行の数行も通常業務でで新基準は満たすのはなかなか厳しい。上記の地銀じゃないが劣後債や優先株の変則技でフィイナンスしても自己資本には算入されなくなることから、メガバンク3行のうちいずれかがやむを得ず最後の巨額増資に動くとの観測も絶えない。

このうち増資できるように定款を書き換えた銀行といえば、やはりというかなんともど真ん中なあの銀行であったが、株主総会が終ったのをいいことに増資発表してくる企業も出て来た昨今、銀行勢も今後の動向が注目されようか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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