牛の時代も・・・

さて、今週は和牛オーナー制度の資金調達で有名だったあの「安愚楽牧場」が、東京地裁へ民事再生法の適用を申請し保全命令を受けるはこびとなった。今月始めには肉牛の放射性物質汚染問題で、政府は栃木県全域を対象に牛の出荷を制限したと発表していたが、ココの本拠地であっただけにこれが止めを刺した格好になったか。

既にこの牛の出荷制限発表の前日にはオーナー等への支払いを停止している旨が報道されていたが、かつて利殖を謡うこの手のモノは幾つもの怪しい業者が乱立した時期があっただけに、残った最後の砦もいざこうなるとまたぞろあちこちアラ探しが始まるだろうか。

ところで、栃木県といえば肉牛出荷では全国5位のシェアを誇っており、レストラン等でもそのブランド名がそこそこ定着し始めた矢先であった。そんなワケで利殖の方はともかくも、かつては那須へ出掛けた際にはココでよく食事したものだが本当にどれも美味しい思い出があるので何とも残念な件ではある。

しかし、この「安愚楽牧場」といえば、リーマン・ショックの傷が癒えず株式市場が低迷していた頃には電車等で、「株の時代は終った・・・牛の時代が始まった」というようなキャッチコピーの広告をよく目にしたものだがあれから3年、原発ショックのあおりで早くも「牛の時代」も終ってしまったか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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