理想と現実
さて、先週に復活上場して初値が付いてからちょうど今日で一週間が経過したコメ先物取引であるが、期待値とは裏腹にやはりというかご祝儀商い後の出来高減少が著しい。ちなみに本日の日中取引では期近出来ず、二番限で91枚、先で386枚の計477枚、当の東穀としては一日5,000枚の採算を見込んでいたらしいがこれでは10分の一にも満たないということになる。
ちょうど本日の日経紙社説には、「コメ先物市場は農協参加を」として農水省や市場関係者は取引の問題点を改め、農協が参加する市場に変えてほしい旨も出ていた。他の大手紙では準備不足は否めないとの記事も目にしたが、証券系の人間から見ると基準値の算出、約定システムそのものが特異でこの辺からおかしいとの指摘もよく聞かれた。
日経紙社説は確かに理想論だがこれが現実のものとなるにはそれこそかなりのハードルがある。統合撤回までに及んだ暴挙の裏には何か勝算があるのかとも思いたいが、何度も書くように市場発展が懸かっているだけにこのコメは他の試験商品と一括りで考えてほしくないところである。