買い支えの一年
本日の日経平均は辛うじて値段こそ小反発となっていたが、東証一部の出来高は11億6,946万株とこれは今年最低、売買代金は6,765億円と08年12月以来の低水準となった。リスクオフの動きから一ヶ月ぶりの安値水準で一段安の不安はあるものの、一方で日銀のETF購入観測もあり消化難の低迷が続いている。
さて、金融緩和策の一環として何度か取り上げたこの日銀ETF買い入れ政策もこれを開始してからほぼ1年が経過したが、最近は先月書いたようにこの買いが段々と細り市場への影響力も低下してきたとも報じられている。既に基金の購入総枠からして2012年末の期限まで「蓄え」がもつかと気をもむ向きも居るというが、上記の通りこんな商い薄のところへこの直接的な市場介入であるからまったくもって管理市場ともいえようか。
そんな自主性に乏しいゆえ日足が連続性のないコマを連日描くというのも納得できるが、この辺は来年も市場関係者の課題になろう。自主性の乏しさといえば日銀もどうしたいのか全く見えない一年であったが、出資証券も本日は38,000円台まで沈み年初来安値を更新となっているあたりがこれを象徴しているともいえる。