兜町もまた

本日は所用があって兜町界隈を通っていったのだが、東京証券取引所の脇にあるSMBC日興証券を見た際にそういえばココは本社機能をこの夏から秋にかけて新川へ移転すると直近で報じられていたのを思い出した。

大手系ではいまや微妙な立場に居る野村HDが本社機能を大手町へ移し、大和証券Gも丸の内のグラントウキョウタワーが本拠地。ちなみにこの日興の真ん前にある大和証券Gのビルにはかつて上層フロアに取引員が入っていた時期があったなと思い出す。まあそれは兎も角として斯様に兜町もこうして内部では構図がずいぶんと変わってきた。

ところで日本証券業協会の2011年度末の会員数は廃業や除名、合併で11年度に日証協を脱退した証券会社の数は17社、新規参入は7社ということで10年度末に比べて10社減り、283社となっている。この兜町の顔でもあった老舗の十字屋など中小証券の撤退が相次ぎこれで減少は3年連続である。

昨年末には当欄で「業界の地を想う」と題して、東京穀物商品取引所を始めそれを囲む取引員勢が次々と拠点を移し蛎殻町一帯の風景が急速に変わってしまった旨を書いたことがあったが、そういったところでは鎧橋を境界線にして兜町の証券、そして蛎殻町の商品という区分けもはたして段々となくなってゆく運命にあるのか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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