何が出るか

本日はご存知「ハロウィーン」である。街のフラワーショップは本日に合せて暫く前からにわかにカボチャの登場頻度が増し、また近所のレストランもハロウィーンラリーの為にいろいろ趣向を凝らしたりとお祭り気分も盛り上がり、仲間内では国際色豊かなパーティーが開催される例年の光景である。

ところで昨日の日銀金融政策決定会合の内容は通常?の時間に発表されず、さんざん時間が長引いただけいったい何が出てくるのか?とハロウィーンサプライズの如く関係者をヤキモキさせたものだがまさに大山鳴動して鼠一匹といったところで円は急速に買われ引け際の株は売られることとなった。

このハロウィーン週間には突如として予想外の時間にビックリするお化けが出てくるが、先にホンダがフライング気味にやってしまった業績下方修正発表もまたその部類。これで後場から一気に市場ムードも変わってしまったが、枯れている時ほどブレも大きい。それでも昨日は1ヵ月半ぶりに売買代金が高水準となり米休場のなか本日は往って来いの反発、そろそろ日銀離れも近いのかどうか行方を見守りたい。


変貌する構図

さて、本日の日経紙総合面には「電力、値上げ機運広がる」として関西電力が東電に次いで電気料金の値上げに踏み切る方針を明らかにしている旨が載っていた。ご存知原発再稼動が進まず他の燃料調達費等の上昇で今回の方針となった模様だが、今後は他電力が追随するかどうかが焦点となってくるようだ。

斯様な状況に絡んでは二酸化炭素排出量も何れ問題になってこようが、他にも大口ユーザーも値段によっては越境云々の話が出てくるかもしれないところ。そうなるとそれはそれでまた各社競争というか鎬を削るということになるが、各社それぞれ今後の舵取りが注目される。

このユーザーも財務改善が急務となっている中の値上げで負担は増えるばかりであるが、そんなところから株主まで皺寄せが及び配当の方も先に無配表明した東電に次いで実に61年振りに無配方針としているこの関西電力や北海道電力などもある。他に九州や東北、四国もこれらに追随するか検討中とも伝わっておりその価格と共にいよいよ長年君臨してきたディフェンシブの地位も終焉を迎えることになるか。


懐かしの食事処

本日の日経紙金融面には平和不動産が兜町の「東京証券会館」を買収する方針を固めたとの記事が出ていた。なんでも三菱地所と共同で取り組む兜町・茅場町周辺の再開発事業の基盤を固める狙いがあるとのことで買収総額は60億円という。

ところでこの東京証券会館といえば、ここの一階にあった「JASDAQ-OSEプラザ」が東証と大証が来年1月に統合することから12月末を以って閉鎖する報道もあった。日頃から証券関係者や投資家の図書館?となっていた他、JASDAQへの新規上場企業が式典等を開くなどこの界隈でも馴染みがあったところでまたもこうした場所が消えてゆくのは寂しいが東証にそのまま移るのだろうか?

もう一つ余談ながら、この証券会館といえばまだ市場も人も活気があって派手な仕手戦が堂々と横行していた良き?時代には上のレストランにて頻繁にビジネスランチを食していたのが思い出される。いろいろな紳士?が鉢合わせになったものの此処では暫し休戦、夫々が此処で一時の休息を楽しんでいたものだ。

今年の6月には「兜町もまた」と題してこの界隈の風景が急速に変わってきている旨を書いたことがあったが、一つ消え二つ消えでこの証券会館もゆくゆくは建て替えなどでこんな市場の数々の戦を見てきた思い出のレストランも上記のJASDAQ-OSEプラザ同様無くなってしまうのであろうか?


復古気運

神無月もあと一週間で終わるが、今月は周知の通りJR東京駅丸の内側の赤レンガ駅舎が約5年間の修復工事を終えて前面開業の運びとなり特徴的な南北のドーム型屋根を備えた重厚な外観が復活、約100年前の創建当時の姿が忠実に蘇った。既にホテルや物販店の出だしも好調、近隣商業施設も相乗効果で賑わい早くも都内有数の観光スポットとしての存在感を高めている。

ところでこの手の復元駅といえば、浅草駅も最近約80年前のネオ・ルネサンス様式のレトロ調にリニューアルさせたばかりだが、他にも明治時代に造られた旧万世橋駅遺構の再整備等もこの手の部類で、何時だったか日経紙「春秋」で開業当初のレトロな建物をもう一度表舞台に立たせたいとの思いから、当初の形を復元した逆コース型の階層が各地で増えている旨が書かれていたのを思い出した。

この東京駅近くの三菱一号館などもやはりそのパターンだが三菱といえば、日本橋郵便局に隣接する三菱倉庫本社ビルも解体からリニューアル真っ只中である。同建物は表現派風建築の代表的作品として東京都選定歴史的建造物の選定を受けていた物だったが、何でも老朽化で高層ビルに建て直すとか?何とか此処も上手くかつてのイメージを残せないものだろうかと淡い期待を抱くところ。

しかしこの界隈もこの手のレトロな建物が多く、例えばこの三菱倉庫と同時期の物にはこの三菱の通称「客船ビル」に対して野村證券の通称「軍艦ビル」なる同社本店ビルも近所にある。これも一寸見ない間に取り壊しが決定等という可能性が全く無いとも限らないワケだが上記の「春秋」で謳ってあったような流れが続くことを望みたいものだ。


心理系も変化

本日の日経平均はさすがに反落し先週からの連騰記録は途絶えることとなったが、それでも米株式の243.36ドル安の急落を考慮すれば後場は一時プラス圏に浮上する場面があるなど売り方に回っている向きには些か気味の悪い異様な強さを見せている。

この辺は週明けも先週末の米株式が205.43ドル安となっていたにも関わらず週明けの日経平均が続伸となったあたりにも現れているが、本日の日経紙「チャート&データ」にはクレディ・スイスが世界の株式や債券の動きを基に算出する「リスク選好指数」が、直近で4/18以来6ヶ月ぶりの水準まで上昇するなど投資家のリスク許容度が改善している旨も出ていた。

VIXやオプション、VIなど外部環境の3極追加金融緩和もあって一頃は不気味な低水準が続いていたが、これらも含めて近年はリスクオフなどのスタイルがあのリーマンショック時とはまた違ってきているのではないだろうか?最近はヘッジファンドも苦戦と聞くが、レバの低下でこれら指数の反映度もまた違ったものになっているのではとも思うし、この辺を頭に置いて今後の心理系を見てゆきたいところ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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