ROEへ傾斜

昨日は8%の壁云々としてROEを取り上げたが、本日も日経紙財務面には「川崎汽、ROE10%へ」と題し同社が中期経営計画でROEを10%、そしてEPSを40円とする目標を設定した旨が載っていた。同社の前期実績ではこのROEが4.6%となっているが、市場の関心に対応する格好でこれより2倍強水準まで引き上げるという。

マーケットの方もこれと併せるように外資系の一部でカバレッジを開始、大手三社のなかで同社はトップピック評価になり、他社も投資判断をアンダーパフォームからアウトパフォームに格上げの動きがみられたことで株価も其れなりの反応を示した。

斯様に経営目標に使っていた従前の指標ROAから、上記の通り市場関心に対応しROEの採用に踏み切った例の一つだが、それにしても新指数JPX400の登場によって企業のROEに対する取り組みが本当に様変わりした感がある。この指数、先の入れ替えでも主力のソニーが脱落の憂き目に遭ったが、今後もこの椅子を巡る下剋上が展開されそうである。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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