あれからひと月
さて、東京証券取引所で先月から始まった呼び値変更第二弾として「TOPIX100」に採用されている5,000円以下の銘柄の刻み値を0.5円、また1,000円以下を0.1円に縮小する取引が始まって一ヵ月以上が経過した。
当初は低位の(みずほFG)の売買代金が130%増加した旨などが報道されていたが、確かにかれこれ2週間近くも東証一部売買代金は活況の目安とされる2兆円を下回って推移しているなか、この辺はコンスタントに5千万超えの商いをこなしている。
このみずほ、先週末の日経紙でも10銭単位に変ってから株価が滑らかに動くようになった旨が載っていたが、レンジ自体が変わったワケではなく約定頻度が上がっただけで、PTSで細々やっていた向きはともかく一般にはそう実感としては響かず喧伝するほど大袈裟なものではないような感じではある。
中庸を取るなら第一弾止まりの方が東証一部の投資家にはバランスが取れていたような気もするが、先月の当欄で「大口目線」と題して書いた時の末尾に「〜これはこれで幕間繋ぎで選好されてきた新興市場や二部への関心が一段と強まり、意外に暫くはこちらの循環物色が続く地合いになるかもしれない。」とした通り、果たして東証二部指数は12日の連続上昇で2007年以来約7年ぶりの高値水準、ジャスダック平均も2006年以来約8年ぶりの高値水準となっている。