副作用転じて

さて、最近ではライブドア事件や豊田商事事件が取り上げられていた日経紙(日曜に考える)の頁だが先週はあの薬害エイズ事件が取り上げてあった。非加熱製剤で感染した血友病患者らが国と製薬会社を訴えた過程は当時何度も放映され今でもその光景が思い出される。

この件で当時渦中にあったミドリ十字の株価暴落の様子も同様に思い出されるが、同社は後にこちらも今は市場からその姿を消した吉富製薬に合併され、その後は三菱ケミカルの子会社になった後に田辺製薬と合併するなど再編が進むなかで大手に合併を繰り返されその法人格は今やきれいに消滅している。

ところで、同紙に併せて載っていたリスクのない薬はなくかつての副作用が効用になることもあるという部分も目に留まり、副作用のあったサイリドマイドが多発性骨髄腫治療薬として使われている例が載っていたTが、もっと柔い?ところではもともと高血圧やら前立腺の治療薬として使われていたものが今や発毛剤で大活躍している。末尾に書かれていた薬害の歴史は薬の有効性、安全性を高めるための最良の教科書という一文が印象的であった。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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