動く金

さて、約二週間前には「需給は全てに優先する」と題して金に対してのプラチナの逆鞘が長期化している旨を書いたが、「金銀比価」でも一年前の63倍から今年になって2009年以来となる70倍超えの水準が続いており割安感が恒常的になってきている。

何れにしろギリシャ債務問題は混迷を極め共通の財政政策を持たないユーロの弱点がまたぞろ表面化しつつある昨今、あらためて安全資産とされる金の底堅さが顕著になっているというところだが、この辺は本日の日経紙商品面にも「ドイツで増す金需要」と題し金の公的保有含めた記事が出ていた。

公的保有と言えばこのドイツは米国やフランスに保管してあった保有金を自国の連銀金庫に移送云々も書いてあったが、先月にはオーストリア中銀も英国から持ち帰る以降を表明しており、またスイスも国外保有の金をスイスへ移す等を問うた国民投票を昨年実施したばかり。ユーロへの不信感払拭はそう簡単な問題ではないようだ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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