遅れる石油系

先週末の日経紙一面を飾っていたのは「出光・昭シェル統合へ」と題して国内2位の出光興産と同5位の昭和シェル石油が経営統合で基本合意の正式発表した旨の記事であった。2016年をめどに統合をめざすというが、両者の統合で元売り界では首位のJXに大きく迫ることになるという。

出光が昭和シェル買収を目指し交渉に入ったとやはり日経紙一面を飾ったのは昨年のクリスマスの頃だったと記憶するが、両社の統合は6年前に当欄でも「和製メジャーへの道」と題して取り上げた上記のJXの前身、新日本石油と新日鉱ホールディングス統合以来の大型再編となる。

斯様にこうした鉱業系と比較するに石油系は大手始めとしややペースが遅い感がしないでもないが、同時にまたこうした再編劇の過程で外資メジャーの日本撤退という構図も浮き彫りになっている。下流から国際競争激化を鑑み上流問題まで睨んでの将来のメジャーを目指す観点から大手中小含めた再編も未だ途上、残る関係各社の身の振り方が今後ますます注目される。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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