経営者が推す銘柄

今週の日経紙投資情報面の会社研究では、毎年恒例の年明けの「経営者が占う」で各経営者が選んだ今年の注目銘柄が日替わりで紹介されているが、またザッと一年前の各経営者が選んだ銘柄予想を振り返ってみよう。1位は毎年上位常連のトヨタ自動車、2位が信越化学、そして3位の日立製作所と続いていた。

1位のトヨタ自動車は結局年間では1%の下落、2位の信越化学や日立製作所などは更に不調の二桁下落。また違う意味でヒットしてしまったのは一昨年から順位を上げて選ばれていた東芝か。証券取引等監視委員会から「虚偽記載」と認定され、東証からも特設注意市場銘柄に指定され株価は周知の通りの崩落である。

やはり証券系の金太郎飴的定番予想が復活し、有望銘柄にはコア系が並んだ果てのアノマリー効果は高い。スキャンダル塗れの東芝を有望銘柄に挙げていたのも大手証券社長であった。パフォーマンスを問うなら面白い場面も出てきそうなものながら今年は手の平を返したようにこの東芝は避けられ、昨年同様に1位はトヨタ自動車、2位も信越化学が定位置に収まる結果となっていた。

また日米中心に景気は堅調に推移し、米利上げを受けた円安進行も企業業績の追い風となる予想が殆どであったが、円安などのマクロ要因がこれまでのようにマーケットに寄与してくるかどうかは不透明、二年目になるコア銘柄一辺倒予想が今年こそ当たるのかどうか見物してゆきたい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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