金融ビックバンの功罪

本日の日経紙・大機小機は「問われる顧客本位」と題して、日本証券アナリスト協会主催の国際セミナ−で金融庁長官が「資産運用業界への期待」として講演した際、一例として投資信託について商品開発、販売両面で見直すべき事例を挙げた模様が一部書かれていた。

中には高齢者には到底不向きなハイリスクで複雑な投信というくだりも出てきたが、例えば上記の商品面では分配金利回りの急上昇に合せて純資産も並行して急激な増加を見せているモノなどほぼまき餌を表しており、販売にしても過去証券、銀行員が血眼になって彼らに勧めた仕組み債などその詳細な仕組みを当の営業にどれほど説明出来る者が居ただろうか?

過去物議を醸し出した一部のEB債など含め殆ど詐欺商品としか例えようのない商品は数多世に出ており、言葉は悪いが金融ビックバンの名のもとに金融機関に合法的な騙しの機会を与えた規制緩和の行き過ぎを反省する動きは、さながら今のふるさと納税における規制強化と併せ緩める匙加減の難しさを物語っている。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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