早耳行政処分

さて、本日の日経紙社会面には「岩井コスモ証券不適切な勧誘」と題し、リポート公表前に株価が上昇する可能性が高いとして営業担当が顧客に説明し複数銘柄を勧誘していたとして証券取引等監視委員会が岩井コスモ証券に対し行政処分を出すよう金融庁に勧告した旨の記事があった。

これと似たようなケースで思い出されるのが、上場企業が公表前の決算情報を自社の営業担当に伝えて顧客を勧誘していたとしたとして行政処分勧告を受けた昨年のクレディスイス証券の一件か。これが原因なのかどうか、果たしてその後年2回のアナリストによる業績プレビュー活動も自粛となった経緯があった。

この前には他の外資系も同様にアナリストが営業担当に公表前の重要情報を提供し顧客の勧誘に使っていたとして行政処分勧告を受けた一件があったが、そういった経緯を鑑み昨年から決算前の企業取材を自粛するような動きも出ていた。早耳情報は何よりの餌だった証券営業だったがこんな従来の情報格差も今や昔という光景になって来た感がある。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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