金回帰の芽
本日の日経紙マーケット面には「金の国際価格上昇」と題し、ファンドなど投機筋の買いが続き先週の安値から約1%水準を切り上げた旨が出ていた。本日も円相場が1ドル106円台と16年11月以来、1年3か月ぶりの水準まで強含む場面があるなど主軸通貨に対するドル安が進行し代替資産とされる金が買われている模様。
この金といえば昨年末の半年ぶりとなる米利上げで取り敢えず弱材料が出尽くしとして年末年始はニューヨーク市場の買い越し幅も数カ月ぶりの高水準に膨らみ上昇傾向にあったが、今月に入ってからの米長期金利上昇に対する警戒感から米株式が史上最大となる下げ幅となったのを始めとした世界的株安や、仮想通貨暴落の影響を受け少なからず換金対象になった感は否めない。
とはいえこの逆風下のなかで上記の通り一際底堅く推移しているのはやはり注目が向かうところで、昨年はWGC報告書の通り株式市場への資金流出が目立ち世界需要が2年ぶりに前年を割り込んだ金も、VIX絡みの逆回転始め今後の為替の動向如何では再度マーケットへの資金回帰の動きが促進される可能性もあるか。