海外アクティビスト台頭

さて、昨日の日経紙総合面には「日本企業に投資へ」と題し、運用総額150億ドルを誇る米大手アクティビストファンドのバリューアクト・キャピタルが日本企業への投資を始める旨が載っていたが、背景には米株式の割高感が強まっている事で日本株に対する関心が高まっているという。

アクティビストといえば当欄でも度々触れてきているが、この米勢力で昨年目立ったところといえばアサツーDKに米ベインキャピタルが登場し、同じく日立国際電気のTOB劇には米エリオット・マネジメントが登場しTOB価格の引き上げ要求と揺さぶりをかけたのは記憶に新しいところ。

果たしてこのエリオット・マネジメントは価格の引き上がったところでTOBに応じるイグジットを成功させ、アサツーDKも株価がTOB価格の上鞘で推移していた事で株価引き上げ云々より票が集まるか否かが焦点となっていたものの、蓋を開けてみれば発行済の9割近くの応募があり事はベインの思惑通りに進むこととなった。

勿論こうした裏には綿密なる調査と戦略が奏功したという背景があるが、コーポレート・ガバナンスを促す政府の思惑とも合致し一昔前とは様変わりな好環境のなか、こうした成功事例も背景に冒頭の通りファンド勢としては応分の関心がますます高まるものと思われる。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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