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脱プラスチック気運

さて、スーパー等で買い物をする際に今ではレジ袋不要か否か何所でも会計時に聞かれるのが普通になったが、近年のプラスチックごみによる海洋汚染が世界的に関心を集めつつあるのを反映してか、先週末の日経紙には豪の食品スーパー双璧の大手2社が相次いでレジ袋の廃止を打ち出した旨の記事があった。

他に米でも食品スーパー大手では先月にクローガがプラスチック製のレジ袋を2025年までに全店で廃止する方針を発表、またスタバは2020年までにプラスチック製スロトーを全世界で廃止することを発表し、マックも英国とアイルランド全店舗で今月からプラスチック製ストローを順次紙製に切替えるという。

この波は日本もまた然りですかいらーくグループはジョナサンなどで使用のタピオカ用のストローは継続予定としながらも、ドリンクバーで使用するプラスチックストローの廃止を検討している。紙製品大手の尚美堂には2ヵ月の間に1,000件近くの問い合わせがあった模様で脱プラスチックに商機ありの片鱗がのぞく。

とはいえ一部製品では約5倍にもなるコスト面などでまだ問題は残るものの、中小限らず大手でも推進室を設け開発が進む。斯様にプラスチックごみが海洋汚染で世界規模の問題となっているが、海洋経由で巡り巡って再度我々の食卓に返って来る恐れも十分考えられるだけに、上記の通りの企業努力に加え我々消費者の理解も求められるところ。


ふるさとへの想いと商標権

さて本日はコーチのセールの案内がメールで来ていたが、コーチといえばこの「COACH」ならぬ「高知」の財布がSNS発で最近話題になっていたなと思い出した。お笑い芸人がCOACHと勘違いした高知の財布をツイートにあげたのが事の発端だが、なるほどこのデフォルメ具合が絶妙である。

デフォルメというとちょっと気になるのが商標問題だが、このパターンでは少し前のフランク三浦を思い出す。結局は外見や概念が大きく違うと最高裁でフランク三浦側が無事?勝訴という結果となったが、こちらもアルファベット表記と漢字表記という具合等々明らかに外見的に違うもので商標権侵害云々の可能性は低いだろうか。

そもそもこれは高知出身のアーティストが高知を盛り上げて恩返しをしたいマトモな想いを込めて作ったものだが、販売を始めた当初3日に1個売れるかどうかというペースだったのが、このツイートを切っ掛けに全国から注文が殺到し先月末段階で約6千個の注文が殺到し入荷待ちの状態、今なお完売状態が続き予約を停止しているというから今更ながらインフルエンサーの影響の大きさを感じざるを得ない。


リーマン危機10年

今週の日経紙では世界を金融危機に陥れたあのリーマン・ブラザーズ破綻から今週はちょうど10年という事で、当時の検証から次の危機への教訓を探る記事が連日掲載されている。株式関係の検証はもとより、コモディティーも昨日の同紙商品面には多くが当時より安くこの10年での構造変化も暗示していると記してある。

金融危機当初は株式も商品も売りが殺到したが、今なお金やWTIそれに銅などのコモディティーはその後の軌跡と併せ様々な構造変化の解説が為され易い為に登場頻度も高くなっている。CRB指数はリーマンショック前の史上最高値更新から約5割の低下を見せているが背景の一部にはシェール革命や遺伝子組み換え技術もある。

ここ新興国の通貨安を伴う米国の好景気持続観測で上値の重い金も、当時の換金売りからの立ち上がりではオルタナティブ投資を背景としてのETFの存在感が増した筆頭格だろうか。今後取り巻く環境はやはり利上げがキーとなって来ようが、そこに実需等の要因も絡み逡巡する投資マネーの方向も決まってくるか。


通知から規制へ

本日の日経紙夕刊一面には「ふるさと納税見直し」と題し、寄附金に対する自治体の返礼品の額の割合が3割超の場合や、地場産品で無い自治体への寄付は税優遇の対象から外すなど抜本的な見直しを検討する発表をした旨が書かれていた。

このふるさと納税について当欄では直近では7月に1都3件で減収4割増と首都圏で流出が顕著になっている旨を取り上げたが、ここ2年にわたって寄附金に対する返戻品割合を3割以下に抑え地場産品以外は扱わないようにと注意喚起した総務省も全く無視し続ける自治体を上記と併せいよいよ看過出来ないと10年目にして本格的に腰を上げた感じか。

返戻品無き寄付はしないと発言していた一部のふるさと納税評論家と称する高所得者層もこれで我が世の春も終焉という感じで、2019年の通常国会に地方税改正案を提出という前に最後の一稼ぎ?と駆け込みも想像に難くないが、同時にESGの流れで被災地への代理寄付が盛んになり首都圏自治体もテーマ型や体験型に知恵を絞るなど新しい動きも顕著になっておりこれらがどの程度漸増傾向が継続されている部分の貢献を果たすのかこの辺も注目される。


夜活

さて、過日訪れた美術館で旧三井家下鴨別邸の案内を見掛けたが、パンフレットに17時までとある開館時間は今年から夜間21時までに変更されている。この下鴨別邸よろしく今年の異常な猛暑で京都では世界遺産の二条城等の日中の観光客が減少、そこで開城時間を2時間以上延長し午後7時閉城にするなど京都の夜が変わりつつある。

こと京に限らず今年は猛暑の影響で夜を楽しむ人が増加し夜活が大人気となった。東ではすみだ水族館が今月はじめまで夜限定のショープログラム、ペンギン花火を開催とナイトアクアリウムを展開、他にも昼から夜に活路を見出すものとしてナイトミュージアムからナイトサファリ、ナイトゴルフに無いとバーベキュー、更にはナイトカヤックまで続々と出現した。

斯様に猛暑で活況となった今夏の夜のレジャーだったが、東京オリンピック・パラリンピックに向けて夜の街の活性化と観光資源化を目指す取り組みもその機運が盛り上がって来ている。インバウンドの影響もあってその経済効果も大きくなっている折、経済活力のバロメーターでもあるナイトタイムエコノミーを好機と捉え各所は更に知恵を絞りたいところ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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