加点か減点か
さて、確か先々週だったか日経紙マーケット面の広告で「進化するESG投資」と題してイベント&セミナーの案内が載っていたのが記憶にあるが、このESGといえば今日の同紙投資情報面には「スルガ銀株主の反省点」と題し、同行に投資して損失を被った投資家はESGの分析をちゃんと見ていれば避けられたとの旨が書かれていた。
MSCIの格付けでは企業の公開情報をふまえESGの観点でそれが為されていると同紙では書いてあったが、スルガ銀は下から2番目のシングルBだったらしい。ただESGに重きを置き過ぎると優れた中小企業などを排除してしまいかねないともあり、解決策の一つは銘柄選びの発想を変える事としてある。
同紙ではESG投資で実績のある仏ミローバの投資例が出ていたが、なるほど成長性や社会貢献度といった加点法的チェックが本邦では一般的とされている一方、ミローバ含め欧米勢のESG投資の認識は環境配慮や順法意識が低い企業を投資対象から外す減点法的チェックとネガティブスクリーニングが主流で、この辺りが所謂目線のズレを評価をする側とされる側とで生じさせてしまっているのかもしれないか。