地方銘柄物色

周知の通り先週に国土交通省が発表した2019年7月1日時点での基準地価は前年比0.4%上昇となり、2年連続のプラスとなった。特筆すべきは地方圏の中核4市で住宅地なども含む全用途で6.8%上昇、3大都市圏の上昇率2.3%の3倍超となる大幅な伸びで伸び率の差は前年より開く事となった。

これらに絡んでは上昇が続いていた東京都心の物件価格が頭打ちになるなか、地上げが横行したバブル期の短期型と違って中長期投資のREIT(不動産投資信託)等がより高い利回りを求め地方都市へ食指を伸ばしている点も挙げられているが、三大都市圏の物件比率が比較的低いタカラレーベン不動産投資法人や本日も年初来高値更新のエスコンジャパンリート投資法人の値上がりが顕著だ。

またインバウンドへの期待からインヴィンシブル投資法人など、地方のホテルに投資するREITも今月に入って年初来高値を更新するなど同様に値上がりが顕著となっている。斯様に量的緩和によるカネ余りや世界的な金利の低下で昨日書いたIPOと共にこれら投資環境には追い風が吹くところだが、リスクオフの局面も見据え動向の先行きには注視しておきたいところ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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