スパイス嗜好
本日の日経紙商品面には「シナモン高値」と題し、スパイスの王様ともいわれるシナモンが産地の天候不順などを背景に生産が伸び悩む一方で、カレーや菓子のほか近年のカフェ増加から紅茶やコーヒーの飲料向け需要も伸びその輸入価格が10年前比で2倍以上に上昇している旨が載っていた。
今中国ではコロナウイルスによる新型肺炎に漢方の「双黄連」が効くという噂でマスクの如く店頭からこれが姿を消しているらしいが、一頃はこのシナモンも丈夫な血管を保つための物質「Tie2」を活性化するとして血管のゴースト化やシミ防止に健康に過敏な向きが同じ効用と香りを持つ「ヒハツ」と共に挙って買い求め品切れが相次いだ時期があったのを思い出す。
斯様に多彩な顔を持つシナモンだが、そういえばこの「ヒハツ」もまたシナモンに及ばずとも人気の拡大からその市場規模は5年前に比べて約150倍と驚異的な伸びを見せている。「花椒」人気等もそうだが近年では食の多様化を背景にこの手のスパイスを多用する料理も増えており今後もまだまだ伸びる余地がありそうだ。