場当たり要請?

さて目下のところ緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が鋭意延長中だが、先週末から高級ブランド等の営業を拡大させていたそごう・西武など百貨店大手は都からの要請で20日から当面の間高級衣料売り場を休業すると発表している。実にわずか1週間ほどで再び休業の憂き目に遭った格好だが、他の老舗大手もどう対応すべきか検討しているという。

この辺に関しては当初は「生活必需品」のガイドラインを明確に定めておらず百貨店各社の裁量に委ねられていたものだったが、当欄で何度か取り上げたホテルの大広間で開催される「逸品会」などのイベントなら兎も角も百貨店の高級ブランドフロアで人が密になる光景は考え辛くこの辺も一括りで縛ってしまっている弊害だろうか。

また百貨店といえばテナントで入っている某サロンに施術の予約をしていたところ施術のメニューでもあるものはOK、しかし一連の施術延長線上にある別のメニューはNGでキャンセル扱い要請の電話があった旨の話を知人から聞いたが、当の現場スタッフもこの辺には甚だ疑問を感じているらしい。

生活必需品に限らず予てよりイベント関係は開催OKで美術館や動物園、映画館はNG等という線引きがわかりにくいとの指摘は多く、あまりに場当たり的と都や政府への憤りを感じている向きは多いだろう。人流抑制のエビデンスや宣言解除の目安となる明確な数値の提示も無く、押し付けの要請で振り回すやり方も何れ何処かで限界が訪れようか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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