代替魚介の枝葉
さて、久し振りにお寿司を食べた際に一昨日の日経紙社会面で「魚介高騰 乱獲が影」と題し、世界的な乱獲や気候変動に伴う海水温の上昇も重なり烏賊や雲丹など寿司ネタの定番とされる魚介類が深刻な不漁に陥っている旨の記事があったのを思い出した。確かに都内の個人店では悲鳴に近いものが聞こえ、盤石な大手回転ずしチェーンでさえ値上げに踏み切ったところも少なくないのが現状。
上記の通り特に懸念されるのが中国の乱獲というが、この国の乱獲は今に始まったことではなくこの記事に書いてあったスルメイカの国内漁獲量の3.7倍にも相当する乱獲のみならず昨年はサンマの乱獲も話題に上っていた。こうした違法ともいえる乱獲で得た魚介類が中国で加工され一部は回り回って日本に輸入されているかと思うと何とも複雑な気持ちになる。
そんな中で日本では養殖魚やサステナブルシーフードに注目が集まりつつあるほか、植物由来の代替食品が肉以外にも広がりを見せイカやサーモンなどが続々登場している。驚異的暴騰を演じている雲丹など既に都内の高級ホテルでは大豆由来の雲丹が海鮮グラタン等に使用されているが、何れにしろ現在国際的に導入している漁獲規制措置は殆ど効果が無いといわれているだけに何とも歯痒く、こうした代替の枝葉が広がり易い環境は暫く続くか。