新たな共創
さて、昨年暮れには関西スーパーマーケットを巡るH2Oリテイリングとオーケーの司法まで巻き込んだ熾烈な争奪戦を伴うスーパー業界の再編劇を目の当たりにしたが、再編劇と言えば既に報じられている通りホームセンター大手のカインズが200億円超を投じて住まいと住生活部品の総合専門小売のホームセンターである東急ハンズの買収を発表しており本日をもって全株式の取得など諸手続きを完了している。
東急ハンズといえば学生の頃は渋谷店には今でいえばドンキに行くような感覚で通った思い出があるが、生活圏が渋谷から離れてからは空白期があったものの有楽町に店舗が出来て以降はまたちょくちょく顔を出すようになった。ただ昨年には渋谷店同様に待ち合わせまでの時間を潰していた池袋店のような大型店が10月末で閉店するなどなかなか状況は厳しかったようだ。
ホームセンターといえば一昨年も島忠を巡りDCMホールディングスとニトリが争奪戦を繰り広げた一件を思い出すが、この業界もここ20年くらい市場規模が横這いで推移する一方で店舗数は増加するなど所謂オーバーストアの状態。カインズとしてはアフターコロナを視野に入れた攻勢で次の経営にシフトする狙いが見え隠れするが、これに限らずドラッグストアなど他の流通業界の再編も今後ますます加速してゆくのは想像に難くないか。