NATOガイドライン

さて、これまで日本の防衛費はGDP比1%以内を目安としてきたが、先週末の日経紙総合面には「防衛費GDP2%以上に」と題し、政府の国家安全保障戦略などの改定に関する自民党提言の素案としてロシアのウクライナ侵攻や中国の軍備拡張を踏まえ、この防衛費をGDP比で2%以上に増やすよう政府に求める記事があった。

ちなみにNATO加盟国はGDP比2%以上という国防費目標がガイドラインとしてあり、既に欧州各国では続々と国防費を上げる動きが出て来ている。直近ではドイツが米ロッキード・マーチンの戦闘機を数十機購入すると発表され、バイデン政権の国防費拡大見通しとも相俟って同社やグラマン、L3ハリス、ゼネラル・ダイナミクス等々に物色の矛先が向きいずれも先月から今月にかけて史上最高値を更新している。

斯様な光景を見るにESG投資の大義名分もいろいろと修正されそうだが、それは兎も角も確かに東シナ海を巡る緊張に加え一昨日も北朝鮮が日本海に向け戦術核の運用に向けた新型戦術誘導兵器のミサイル2発を発射したとのキナ臭い報が入るなど緊張が高まっているさまを見るに、我が国も憲法第9条の下での安穏とした状況下に警戒感を持つべきで防衛大綱や中期防衛力整備計画等の見直し機運も高まろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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