TOB繚乱
本日の日経平均は原油高を受け関連銘柄を物色する動きや割安感が意識される銘柄などへの見直し買いも入り3日続伸となった。そんな中で一際目立ったのが終日買い気配で推移し比例配分でストップ高となったプライム市場のキトー株か。米投資ファンドKKR傘下で米クロスビーグループと経営統合する事で合意し、KKR側が同社に対しTOB実施との報が背景になっている。
同社の場合、TOB価格が2725円ということで前日比60%超のアップ率だった事から本日の急騰となったが、本日の日経紙マーケット面でも「次のTOB銘柄に思惑買い」と題し足元でのインフロニア・ホールディングズによる東洋建設のTOB実施など、特に冒頭に書いたような割安感がある低PBR顕著な建設業界等でTOB機運が高まっている旨の記事があった。
ところでインフロニアといえば自身もその経緯はなかなかひと悶着のあったTOB劇を挟んだものであったが、今週期限を迎える上記のTOBも任天堂創業家の資産運用会社が割り込んで来た事で暗雲漂う。こうしたケースは昨年も幾つかありTOBの頻発に比例して近年多く見られるパターンだが、企業価値向上策を競る上でもガイドライン等再考の余地はまだあるか。