PTS規制緩和
本日の日経紙金融経済面には「株の私設取引、規制緩和へ」と題し、金融庁が今夏にも国内の証券市場を活性化させるために、PTS(私設取引システム)の売買高の上限引き上げに加え認可基準の緩和など規制緩和の検討に入る旨が出ていた。東京証券取引所への注文の一極集中を改善させ投資家の取引コストを下げる狙いがあるという。
ところでPTSといえば当欄でこれを最後に取り上げたのはちょうど1年前くらいで、その時の末尾には「メガバンクも食指を動かして来ている~」と書いていたが、先月末にはこのメガバンク三井住友FGやSBIホールディングス等が出資する国内では3社目のPTS、「ODX」(大阪デジタルエクスチェンジ)が約12年ぶりの新規参入で開業している。
このODX、株式以外にも取引の記録をネット上に保管するブロックチェーン技術を活用した「デジタル証券」の取り扱いを2023年めどに始める事を目指しているというが、これまでも書いてきたように国内PTSの取引量はせいぜい7~8%水準と1割未満に甘んじておりこういった東証と被らない領域を持った新星の登場で市場間競争が促され活性化の一助となるか期待がかかる。