売り文句
本日の日経紙金融経済面には「節税保険、行政処分へ」と題し、行き過ぎた節税が問題視されてきた所謂「節税保険」に対しこのところイタチごっこを続けてきた保険会社に金融庁が業務改善命令など厳しい処分を下す旨の記事があった。節税保険については当欄で2逓増定期の販売停止について触れたのが2007年頃だから、なるほど15年経ってもなお上記の通りイタチごっこが続いている。
この度問題視されたのは定期保険の一種で解約時の返金率が低いうちに契約者の名義を法人から個人に変更し、返金率が高くなった時期に解約して一時所得として返戻金を受け通常の所得より税負担を軽減するという成る程なもの。斯様に返戻金でも税負担を軽減でき、定期の一種では保険料支払いにおいてもまた利益を圧縮出来る仕組みだけに確かに生保各社にとっては推し易くドル箱扱いされてきたのには合点が行く。
ところで保険といえば7波到来かといわれ各地で過去最多の新型コロナウイルスの感染が発表されている最中、昨日は第一生命系のコロナ保険が新規販売を停止したとの発表があった。同社の保険は感染急拡大になる度に販売停止を繰り返しているが、上記の件もあり自浄作用が促されるなか商品設計を巡る各社の試行錯誤は続く。