制度の趣旨

昨日の日経紙金融経済面には「迫るNISA惑う業界」と題し、新NISAのスタートを3か月後に控え成長投資枠ファンドの申請に絡み隔月分配型の投信の扱いで逡巡している向きもあるなどそのルールを巡る運用会社の戸惑いが書かれていた。これまで発表されたモノには毎月分配型が除外される一方で隔月分配型の投信が一部入っている。

毎月分配型は長期投資に適さないとの判断だが、隔月分配型を巡ってはかねてより異なる月に分配金を支払う投信を組み合わせて実質的に毎月分配型として運用出来る事で規制逃れではないかとの物議が醸し出されていた。この辺を気にして文中では楽天投信投資顧問が敢えて1種を取り下げた旨が書かれていたが潜脱を気にする向きは今後も出て来ようか。

ただこの分配型投信を巡っては長年の光景で高齢者のホルダーの中には定期的に分配を受け取るのを楽しみにしている向きも多く、原資の根拠があるものをデリバティブ等と同じステージで長期投資にそぐわないと括るのは些か不明瞭な部分がある。ともあれ年末までに対象投信の追加が更に増えてくるのは想像に難くないが、毎月分配型の代替商品含め長期運用に資する商品を見据え運用会社の思惑が交錯する。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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