PBシフトの波

この時期は何処もブラックフライデーの案内が喧しい小売り各社だが、本日の日経紙一面は「小売り、PB比率最高」と題し、物価高の波のなか消費者が安いPB(プライベートブランド)にシフトしている事などを背景にイオンやセブン&アイホールディングスなど大手勢中心にこれらを拡充する動きが加速している旨が出ていた。

同紙によれば長引く食料品値上げのなか食品PBの割合は10月に16.8%となり、統計がある12年以降で最高になったようだが、食品PBの半分を刷新した上記のイオンは既に春先にPBを強化し売上高1兆円を目指す旨を表明している。他にセブン&アイや西友、ベイシアなども品目数を増やす等を表明するなど各社のPB傾斜が目立つ。

消費者のPBシフトの傾向は米でも顕著で、PB製造業協会調査によれば2022年の食料雑貨市場におけるPBの規模は2286億ドルに拡大、市場全体の29%を占めるまでに急成長しており1年前と比べて11.3%の上昇となっている。16日に四半期決算発表を控えるウォルマートはPB市場で25%のシェアを持つが、PBシフトの勢いが一段と増しているという。決算と共に日米PB市場の今後の成長にも注目したい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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