トップの品格
さて、東証プライム市場に上場するENEOSホールディングスの社長が今日付けで解任されたと報じられている。情けないのはその理由で、酒の席での女性に対する不適切行為だという。この処分と共にこの酒の席に参加していた副社長や常務など幹部も処分されたようだが、副社長のほうはコンプライアンス部門のトップだったというから酷い話だ。
しかしこのENEOSホールディングスといえば確か昨年の夏に当時の会長も女性へのセクハラ行為で辞任に追い込まれたのを思い出す。この時の記者会見で今回解任された社長が神妙な顔で「信頼を取り戻すべく社長として全身全霊で取り組む」と決意を語っていたのを思い出すが、同じ理由でプライム企業のトップが2年連続で解任となるともはや呆れるが可哀想なのは社員である。
そういえばこのENEOS会長セクハラ辞任の少し前には同じくプライム市場に上場している横浜ゴムの社長も20代の大学院生と所謂“パパ活”に精を出していたのも報じられ、パパ活といえばこの後にはこれまたプライム市場に上場するシステナの会長もパパ活を行っていたと相次いで報じられていたなと。
一昔前とは違って近年は、SNSの発達に恐怖の“文春砲”などもありプライベートの問題に対しても社会からの批判が強まる傾向にあるのは否めないところ。コンプライアンスやコーポレートガバナンスが声高に叫ばれる現代においては、トップの行動で企業のレピュテーションが大きく毀損するリスクも孕んでいるだけに経営陣の品格が問われるところか。