悲願のETF承認
ビットコインの現物ETFを巡っては当欄でも度々取り上げてきたが、先週にSEC(米証券取引委員会)は、同ETF上場を申請していた米運用会社大手ブラックロックやフィデリティ、アーク・インベストメンツ等の10本をはじめ、グレースケール・インベストメンツが求めていたビットコインで運用する未上場投資信託のETF化も認めている。これまで20軒以上の申請が却下されてきただけに悲願だった関係者の想いもひとしおだろうか。
そういえば上場承認の前にはSECのX公式アカウントがハッキングされ「同ETFの申請を承認した」との偽情報が流れ、当のビットコイン相場は急騰した後に急落する乱高下の憂き目に遭っていたが、はたして初日の取引額は今後半減期も迎えるだけに合計で45億ドルを超え早くも次期期待からイーサリアムなども2割近く上昇する場面も見られた。
ビットコインはデジタルゴールドとも言われているが、ゴールドといえば金ETFがNYに初めて上場した時はこれをポートフォリオに含めるハードルが下がり金需要を高めるまでになったが、このビットコインETFがその先例である金ETFに匹敵し暗号資産業界に大きな変化をもたらす可能性のあるモノになるか否かは未知数。とはいえこの時同様に投資家のハードルは一気に下がる事になるだけにどの程度彼らを呼び込めるかがキーとなって来るか。