争奪戦突入
昨日も書いたところの日銀による政策金利の追加利上げ決定を踏まえ、メガバンク勢は普通預金の金利を現在の年0.02%から5倍の0.1%へ引き上げることを発表、これに追随する形で大手地銀なども軒並みこれに倣い始めている。彼らが待ち望んだ金利の上昇は教科書的に銀行のビジネスにとって追い風となり、預金の獲得狙いが自ずと進むこととなる。
またネット銀行の一部でも普通預金金利を更に上乗せする動きも出てきたが、このネット銀行も主要行の預金残高合計は30兆円超えとコロナ前と比較し2倍以上に増えてきておりメガバンクや地銀もうかうかしていられない状況だ。コストのかかるリアル店舗を持たない優位性と独自の経済圏の強みもあり、今後の預金緒奪い合い?などが大いに注目されるところか。
ところで斯様に日銀の利上げによりセクター別で有望視された銀行株は昨日も書いた通りで、三井住友フィナンシャルグループのストップ安をはじめ新NISAの個別株購入で第2位の人気株であった三菱UFJフィナンシャルグループも急落し今年の上げ幅を全て帳消しにする往って来いで株価は大発会水準に戻る憂き目に遭っている。足元での日米長期金利の急低下や米景気後退で日本企業の資金需要に陰りとの見方だが、こちらもここからの仕切り直しでどう軌跡を描くのか目が離せない。