身近になる各種原資産
本日の日経平均は日米中銀のイベント控えで様子見姿勢が強まるなか小幅に続落となったが、先週はETF市場にみずほフィナンシャルグループの資産運用会社アセットマネジメントOneの「One ETF FTSE・サウジアラビア・インデックス」が上場している。既にサウジ株ETFではSBIアセットマネジメントが昨年10月に「SBIサウジアラビア株式上場投信」を上場させているが、サウジビジョン2030を見据え外国からの投資を誘致する動きが活発化している。
新規上場したETFは任天堂などIPビジネスを手掛ける多くの日本企業の大株主にもなっているサウジ政府系ファンドのPIFと手を組んでいるが、これまで日本の個人が投資し難かった市場への選択肢が増える。しかし近年のETFといえば斯様に直接投資するのが難しい原資産へのアクセスがますます容易になってきている感があるが、今年ビットコインETFが承認された米ではそのラインナップも多彩だ。
上記のビットコインに見られる通り今年は株式以外のコモディティなどの資産の動きでも目を惹くモノがあったが、2023年末比で上昇率トップ10に入ってきているものでも変わり種ではウラン等がある。AIデータセンター増設によって電力需要が拡大するなかクリーンで安定的な燃料源である同価格の上昇は顕著だが、このウランもETF(URA)があり代替投資として注目されている。
この手では他にも当欄で昨年10月に取り上げた期限が1日のゼロデーオプションなどを組み入れたカバード・コール型のETFや、リクイディティーの低い数百の融資債権に分散投資するETFなども高い利回りを求め資金流入が加速している模様だが、こうした新商品が続々投入されるのを見るに返す返すも資産運用立国実現を謳いながらも腰の重さが目立つ日本のラインナップがもどかしく感じるというものだ。