人手不足の継続性

先に総務省が東京都区部の消費者物価指数を発表し2年4か月ぶりの高水準となっていたが、恒例の主要な食品メーカーにおける今月の飲食品値上げ動向の方は帝国データバンクによれば1932品目と前年同期比から約3倍に急増、これで年明け以降は6か月連続で前年同月を上回り連続増加期間としては記録的な値上げラッシュの1年となった一昨年の6月以来、2年ぶりの長さになったという。

食品分野別では調味料の962品目が最多となり、次いで加工食品の755品目となるが、ここではやはりコメの高止まりを受けサトウ食品はじめとして各社パックご飯の値上げが目立ち、コメ関連では他には味の素の御粥や岩塚製菓の煎餅も値上げされる。高騰といえばカカオ関連も一向に落ち着く気配がなく、明治など1日出荷分からチョコレートなど9~36%値上げする。

先月も一寸触れたが値上げ要因では原材料の価格高騰や物流費の上昇、人手不足による労務費の上昇などが複合的に重なっている模様だが、この全体の53.6%を占める人件費は同社が要因別集計を開始した2023年以降で最高となったという。天候状況如何で落ち着く原材料費等と違い人手不足が落ち着くのは至難の業、今年の値上げは2年ぶりに年間2万品目を超える可能性が高いとみられるが、この辺の値上げ要因の動向には引き続き注意しておきたい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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